妖狐の灯

□25、宴
2ページ/3ページ



大きな木の下…。
そこに大酒を交わしている2人の姿があった。



シャンクス「白ひげ、そろそろ体考えたらどうだ?」


白ひげ「海に沈められてェか?呑みてぇもん呑んで体に悪ィ訳ねェだろ」


シャンクス「だはははっ!そうか!!」


白ひげ「…」



ゴクゴク‥、



静かに呑む白ひげ。呑み終わった後、宴を楽しむ船員たちを眺めていた。

するとシャンクスは静かに、こう語り出した。



シャンクス「…なぁ白ひげ、」


白ひげ「‥あ?」


シャンクス「ロールの手配書の事なんだが……あの額はどういう事だ?」


白ひげ「…」


シャンクス「ロールの力強さで億越えは認める。
だがいくら何でも高すぎやしねェか?」


白ひげ「今は確か、6億越えだったな」



笑いながら語る白ひげ。その視線の先にはシャンクスではなく、ロールを見ていた。

シャンクスは酒を一口呑み、本題に入った。



シャンクス「何をしてあそこまでなったんだ…?」


白ひげ「あいつの能力を知らねぇのか?」


シャンクス「能力?」




白ひげはロールの能力を語った。
敵だから話す義理はないが、相手が信用出来る相手だからこそ白ひげはシャンクスに話したのだ。

そして、話し終わった後2人のもとに駆け寄って来た者がいた。



ロール「親父ィ、シャンクスゥ、何話してんだ〜?」


シャンクス「ん?ロール…、」


白ひげ「何も話しちゃいねェよ、」


ロール「そうか?何か話してる声聞こえた気がしたんだけどな?」


シャンクス「空耳じゃねェか?」


ロール「え!?空に耳があるのか!!」



ロールは目を輝かせて言っていた。
ここまで来たらそれはボケてるのか?と言いたくなる。



シャンクス「ああ、生えてるかもな」



こういう時に悪乗りする奴がいたりすると…、



ロール「すっげぇ!じゃあ、この木に登ったら見えっかな?」


シャンクス「おー、見える見える、行ってこ」ガンッ


マルコ「何変な事教えてんだい、」



いつの間にか居たマルコ

先ほど、白ひげが2人の様子に呆れているのを見たので何かと思い来たようだ。



ロール「マルコ、空に耳が「ねェよい」えー、だってシャンクスが「真に受けるんじゃねェよい」」



聞いていくと何言い出すか分からないので、その前に阻止するマルコであった。

ロールが嘘だと気付いたのが、その数十分後の事…。



ロール「シャンクスの嘘つきー、」


シャンクス「ははっ!騙される奴が悪ィ、」


ロール「ぶー」


マルコ「ロール、こいつに関わるなよい」


シャンクス「マルコ言い方ひどいよ、」


マルコ「うるせぇよい、」


シャンクス「ひどいねェ…おいロール、向こうで酒交わそうぜ」


『あ"?』


シャンクス「?、?」



酒を交わそう、と言った瞬間、白ひげとマルコはシャンクスを睨みつけた

何故睨みつけられたのか分からないシャンクスの頭にはハテナが浮かんでいた。



ロール「俺酒は禁止されてっから呑めねェぞ?」


シャンクス「禁止?」


ロール「何か分かんねェけど、親父が呑むなって言ってた。な、親父」


白ひげ「…」


シャンクス「……!」



シャンクスは先ほどのロールの能力の話しと、酒を禁止という言葉の接点を結び付け、その結果、何となくその理由を理解したようだ。



シャンクス「ふーん…。じゃあジュースでも飲むか?」


ロール「ガキ扱いすんな、」


シャンクス「じゃあ何なら良いんだよ?」



笑っているシャンクスと膨れっ面のロールは話しながら宴の中へと行ってしまった…。



マルコ「大丈夫かねい…、」


白ひげ「さぁな…、」


マルコ「ま‥キツく言ってあるから大丈夫だとは思うけどねい、」


白ひげ「グラララ、マルコもいつの間にか心配性になったもんだな、」


マルコ「違ェよい、」


 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ