妖狐の灯

□16、帽子
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ーー数日後、ガープとロールは再び本部に戻る事になった。




ロール「………、」


ガープ「ロール、」


ロール「分かってるよ、」




ロールは3人を最後に見ようと思ったが、3人は朝早くどこかに行ったらしく、今日はまだ会っていなかった。


ロールは仕方なく船へと向かって行った……すると‥、





ルフィ「ロール!!」


ロール「!」


エース「勝手に行くんじゃねェ!」


サボ「水くせェぞ!」


ロール「ルフィ、エース、サボ‥!」




3人は走ってロールに突撃した。



ロールはそれに耐えきれず尻餅をついてしまった。



ロール「いって〜‥、」


ルフィ「ロール勝手に行くなよー、」ギュ


ロール「ルフィ、」



サボ「ロール、もう行っちまうのかよ‥?」


ロール「ああ‥どっかのジジィの所為でな、」


エース「………、」


ルフィ「ロール、」


ロール「ん?」


サボ「少し早ぇけど、」


ロール「あ?」


『誕生日プレゼントだ!』


ロール「!」




エースはロールの前に白のリボンが付いた黒いカウボーイ帽子を出した



ルフィ「ししっ!3人でさっき買って来たんだぞ」


サボ「ロールに似合いそうだったからよ、」


エース「被ってみてくれよ、」


ロール「あ‥ああ、」


ルフィ「おれが被せてやるよ!」




ルフィは帽子を取り、ロールに被せた。



ロール「…ありがとよ、3人共」


ルフィ「ん……っ‥、」


ロール「もう会えない訳じゃねェんだから泣くなよ、」


ルフィ「な、泣いてねェよ!」


サボ「ロール、また来てくれるか?」


ロール「勿論!」


エース「次は絶対勝つからな!」


ロール「楽しみにしてるよ、」ギュ




ロールは3人をいっぺんに抱きしめた。



ロール「またな、」





ロールはそう言って、船へと向かった。


ルフィは泣きながら、サボとエースはどこか寂しい気持ちがある笑顔でロールを見送っていた。





ーー白のリボンが付いた黒い帽子、首にはペンダント、顔の左下に斜めに傷つけた少年はその後、海軍を抜け出し、世界一最強の男が乗っている‥白ひげ海賊団の船に乗船しましたとさ。










ー甲板ー


ラクヨウ「ーー弟ねぇ‥、」


サッチ「つーか3人も居んのかよ、」


ロール「ししっ、まぁな。羨ましいか?」


ラクヨウ「何でそこでそうなんだよ、別に弟なんて俺は1人で充分だね、」


サッチ「まぁな、」


ロール「?、弟居んのか、2人共?」


ラクヨウ「ああ、居るぜ!」


サッチ「ははっ、確かにな!」


ロール「?」



ロールがキョトンとしているに対し、2人は笑顔で、こう答えた‥。




『俺らの、目の前によ!!』


ロール「!!‥ししっ!」






ルフィ、エース……そしてサボ‥。

サボの話はジジィから聞いた


おれは茶蛇の所為で休む暇がなかったから、結局お前らにはあれ以来会ってないな‥。

サボの話を聞いた時は2年も過ぎててよ‥。
今もあまり理解出来てねぇや……。

おれはそれ聞いた後、すぐに海軍を出た。
あんな所に居たっておれは強くなれないし、何より海兵なんてまっぴらゴメンだ‥。


ルフィ、エース、サボ。おれは今、最高の仲間たちに会って旅してんだ。


ルフィとエースはその内この海で出会う事が出来る。
おれはその時を心待ちして待ってるぜ!

サボは空から‥おれの活躍でも見ててくれ。
暇しねェように絶対、空まで届くすっげぇ海賊になってやっからよ!




(ロール:ラクヨウ腹へったぁ…)

(ラクヨウ:じゃあ食堂行くか、)

(ロール:メシ分けてくれ!)

(ラクヨウ:アホか、)

(ロール:えー!?普通 兄貴は弟にメシ分けてやるってもんが筋だろ〜、)

(ラクヨウ:そんな筋知らん、)

(ロール:ケチ。じゃあサッT(俺もラクヨウと同じ)ケ〜チーッ!!)
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