妖狐の灯
□12、3年前
3ページ/3ページ
ロール「マキノ、水くれっか?」
マキノ「お水でいいの?」
ロール「おう、」
マキノと呼ばれた女性はここの酒場の店主。
ロールとルフィのお姉さん的存在だ。
マキノ「ルフィ、あなたも何か食べてく?」
ルフィ「ああ、じゃあ"宝払い"で食う」
ロール「おいおい‥」
シャンクス「でたな"宝払い"。お前そりゃサギだぜ」
ルフィ「違う!ちゃんとおれは海賊になって宝を見つけたら金を払いにくるんだ、」
ロール「何年後の話しだ、それ?別におれが払う「だめだ!」」
マキノ「いいわよロール、いつかルフィが払うみたいだから、」
ロール「んー……、」
マキノ「ロールも宝払いで何か食べたら?」
ロール「……じゃあシャンクス払いで、」
シャンクス「それ俺が払うって事か?」
ロール「他にいるか?」
シャンクス「ひでぇ…、」
*
*
ルフィ「シャンクス、」
シャンクス「なんだ、」
ルフィ「あと、どれくらいこの村にいるの?」
シャンクス「そうだなァ、この村を拠点に旅をしてもう1年以上たつからなあと2、3回 航海したらこの村離れてずっと北へ向かおうと思ってる、」
ルフィ「ふーん‥。あと2、3回かァ…」
ロール「ふぁ〜あ、」
マキノ「………、」
ルフィ「おれ、それまでに泳ぎの練習するよ」
シャンクス「そりゃいい事だな。ロールもしたらどうだ?」
ロール「またぶん殴ぐられたい?」
シャンクス「勘弁してK」
ーーバキッ!!
『!』
「邪魔するぜェ」
いきなり大きな音がしたと思ったら入り口の扉を壊す音であった
そしてそこに入って来たのは団体さん‥。
「ほほぅ、これが海賊って輩かい…初めて見たぜ間抜けた顔してやがる」
ロール「………、」
ルフィ「?」
「俺たちは山賊だ。‥が別に店を荒らしにきた訳じゃねェ、酒を売ってくれ。樽で10個ほど」
ロール(すでに店荒らしてんじゃねェかよ‥、)
マキノ「ごめんなさい、お酒は今ちょうど切らしてるんです」
「んん?おかしな話だな海賊共が何か飲んでるよ
うだが、ありゃ水か?」
マキノ「ですから、今出てるお酒で全部なので‥」
シャンクス「これは悪い事したなァ、俺たちが店の酒飲み尽くしちまったみたいで‥。すまん
これで良かったらやるよまだ栓もあけてない、」
ロール「…………ぅぐ‥、」
ベン「……、」
ぼーっとシャンクスと山賊を隣で見ていると、急に後ろからベンに引っ張られた。
ロール「?‥副船」
バリィン!!
バシャッ!!
『!!?』
ロール「!」
もしもベンがロールを引っ張らなかったら、ロールは割れたビンのガラスの破片を受けていたかもしれない……。
その後、山賊はシャンクス達をバカにした後、酒場を立ち去った‥。
マキノはすぐにシャンクスの傍に行った。
マキノ「船長さん大丈夫ですか!?ケガは?」
シャンクス「あー、大丈夫問題ない……ぷっ!」
「っだーっはっはっは!何てざまだ、お頭!!」
「はでにやられたなァ!」
シャンクス「はっはっは!」
ロール「………、」
皆は お頭がやられたにも関わらず笑いだした。
すると当の本人も笑っていた。
それに対し、ただ1人怒りだした。
それが‥、
ルフィ「なんで笑ってんだよ!!?」
シャンクス「ん?」
ルフィ「あんなのカッコ悪いじゃないか!!何で戦わないんだよ、いくら あいつらが大勢で強そうでもあんな事されて笑ってるなんて男じゃないぞ!!海賊じゃないっ!!!」
ロール「ルフィ……、」
シャンクス「……気持ちはわからんでもないが、ただ酒をかけられただけだ怒るほどのことじゃないだろう?」
ロール「………、」
酒かけられてバカにされて………なのに怒るほどのことじゃない、って‥そんなのそうそう吐けるセリフじゃない‥。
そこはそこで、かっこいいと思う‥。
シャンクス「おい待てよ、ルフィ…」
ルフィ「しるかっ!!もう知らん、弱虫がうつる!」
シャンクスは行こうとするルフィの手首を掴んだ
ーーその時だった‥。
びよーん!
ロール「ん?」
何今の効果音?
と、ロールがルフィの方向を向くと……、
『!!!!?』
「なっ…!!?」
今まで酒を呑んでいた野郎は全員吐き、皆一斉に驚いていた。
何故なら、ルフィの腕が尋常でない程 伸びたからだ。
シャンクス「手がのびた…!!こりゃあ……!!」
「まさかお前‥!!」
ルフィ「何だこれぁあアア〜っ!!!」
「ないっ!!!」
『何ィ!?』
「敵船から奪った"ゴムゴムの実"が!!!」
ゴムゴムの実。
悪魔の実とも呼ばれる海の秘宝‥。
食えば全身ゴム人間、変わりに一生泳げない体になる この実をルフィは食べてしまったのだった…
まァ本人はその後、開き直ったのか嬉しそうだったからいいんだけどさ‥
兄ちゃんはルフィのこれからが心配です……。