妖狐の灯
□9、上陸
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ー街ー
ロール「わ〜っ!!」
ロールは目を輝かせながら街を見ていた。
海賊になってからの初めての上陸。
海軍にいた頃とはまた別の感覚である。
ロールはルンルン気分で街を回り始めた。
*
*
ー街の中心部ー
ロール「ーーふぅ、」
街を回って約1時間、
色んな事があった。
チンピラに喧嘩売られたり(返り討ちにした)賞金稼ぎに襲われたり(こりゃまた返り討ちに)メシ屋でたらふく食べた後(金?勿論食い逃げさ!)‥で、今は島の中心部、噴水広場のベンチに腰を下ろしていた所だ。
ロール「……あ、みんなの事忘れてた」
今頃1人でいた事に気づいたロール。
実に遅い。
ロールは立ち上がり急いでみんなを探す事にした…。
すると‥、
ーードンッ!
ロール「いて‥、」
ロールはキョロキョロしながら走っていた所為か、誰かにぶつかってしまいそのまま尻餅をついてしまった。
?「ん…?」
ロール「あ?…げっ!?」
?「おやおや、イタチ君じゃない」
ロール「あ、青雉‥!?」
やけに背が細高く、頭にはアイマスクをし海軍のコートはさすがに着てないが、見た瞬間すぐに誰だか分かった。
海軍本部大将、世界政府の最高戦力と呼ばれる奴の1人。
それが今、ロールの目の前にいる‥青雉だ。
青雉「まさかここで会うとはな…イタチ君」
ロール「おれは会いたくなかったよ、」
ロールは後退りをし、警戒をしている。
ロール「あんたがこんな街にいるなんて思わなかったよ‥、」
青雉「たまたま仕事の帰りでね。つーかそんな警戒しなくてもいいでしょ、」
ロール「いやいや、しない方がおかしいから」
青雉「ああ……イタチ君そういえば海賊になったんだっけ、」
ロール「…だから何だよ?」
青雉「戻る気はねェのか?」
戻らねェかと発言する青雉。だがその態度はどうかと思う。
仕舞いには傍にある樽の上に座ってるし、
その姿に慣れているのかロールはツッコまず普通にしていた。