妖狐の煌
□27、解決
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「てめェら俺達のアジトに何してんだァ!!」
「あ、でも綺麗になってますよ頭」
「良かったー、ジメジメしてるの正直嫌だったから」
「どうもありがとうっス」
「どうも…じゃねェよ馬鹿か!! とっととコイツら追い出せ!!」
ロール「んな事言わねェでくれよ、俺たち困ってんだから」
「ァアン? ・・・・・・・!!?」
「ギャアアア!! お化けェエ!!?」
ロール「?」
船の船長がロールの顔を見た後、驚いた顔をし、船員たちはお化けだとギャアギャア騒ぐ。
ロールはキョロキョロするが、お化けなどどこにもいない。
「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏…!!」
「俺たち何かあの人にしたか!?」
「何でかまいたち≠フ幽霊がここにぃい!?」
ロール「!」
異名を出され、マズッたな…と今更後悔するが、後悔した所で仕方がないかと結局は開き直る。
それにしても、コイツらは俺と会った事があるような口振りだな…?
「あ、あのとき貰ったお金、やっぱり返して貰いに来たとか!?」
「ふふ船にいっぱい宝があるから、それで何とか…!!」
「てめェら少しは落ち着けッ!!」
騒ぐ船員に、船長が喝を入れ、何とかその場を静めた。
「ふん…、やっぱりアンタは生きていたか」
ロール「……いや、誰だよお前ら?」
「ちょっ!そりゃ無いっスよ兄貴! 頭ったら兄貴が死んだ時ショボくれて「余計な事言うな!!」」
ロール「いやいや、兄貴って言われても、俺の弟はもっと可愛いし」
どうやらロールとどこかで会った事があるらしい海賊団。
雰囲気からして、何だか悪い奴らでは無さそうだと感じるのか、皆の警戒心は徐々に解かれていった。
「てめェな…、2年前海軍本部に連れて行ってやったの誰だと思ってんだ!」
「正確には近くまで、でしたけどね」
――…
ロール「…何言ってんだよお前ら…、どこの世界に海軍本部行きたいって言う海賊がいるんだよ…?」
「それ2年前俺がそっくりそのまま言った台詞だボケェ!!」
「まぁまぁ、頭落ち着いて」