炎熊の航路
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ゼルク「ッ!! ラウ!!!!」
ラウ「え…?」
――バッ!!
ぴゅん…!!
ドォーーン!!!
ラウ「!!?」
何かが飛んで来た。
…それを、ゼルクは予知し、ラウを守った。
ラウ「トト…、なに、あれ…?」
ゼルク「さぁなっ、ッ……今は逃げるぞラウ! 分が悪ィ!!」
ラウ「え?! トト…ッ!!?」
ゼルクはラウを抱き上げ、颯爽と逃げて行った。
ゼルクはスピードも早いが、向こうも早い。
敵は確認するだけで10人。
強敵相手…勝てない訳でもないが、ラウがいる。
巻き込みたくない…そんな親心か、ゼルクは船へと向かった。
*
*
ゼルク「ッ……面倒くせェ事になったな…、 」
ラウ「……」
今2人は小さな鍾乳洞の中にいた。 船へ行こうとしたが、既に海軍が回っていたのだ。
さっき攻撃してきた奴等はグルであろう…。
ならばきっと、ここが見つかるのも…時間の問題であろう。
ゼルク「……(くそ…っ)」
ゼルクは普段通りの顔に戻っていたが、実はラウを庇った際にさっきの攻撃が当たってしまっていたらしく、右肩がやられていた…。
血は何とか誤魔化し、ラウの前では平気な顔をしていた事など…ラウは知る由もない。
…しかし、
その後…ゼルクはラウを残して、一人で敵を倒しに行ってしまった。
………ゼルクはそのまま、帰らぬ人となってしまったのは後の話…。