妖狐の煌
□17、追出
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ロール「…!!、このデザートイケるな!」
ハルタ「そうだね!」
エースの叫びも虚しく、息がすっかり整ったロールはハルタと共に、喫茶店のデザートを呑気に楽しんでいた。
ロール「そういやハルタはどこか行きたい所あるのか?」
ハルタ「うーん…、あ…1軒だけ」
ロール「どこだそりゃ?」
ハルタ「いや今日じゃなくていいかな、ロールはその店行ってもつまんないもん」
ロール「別に構わねェよ、俺は行きたい所メシ屋ぐらいだったし」
そこ行こうぜ、とロールはハルタに笑い掛けた。
ハルタは間を開けてから元気な返事をし、2人は喫茶店を出たのだった。
*
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ロール「何だ、つまんないって言うから何の店かと思ったら…」
ハルタ「えー、でもロールは必要ないでしょ?」
ロール「あ、まぁ……(今はあるんだけどな…)」
2人がやって来たのは、武器屋
主に海賊たちのような破落戸(ごろつき)が持っている代物だ。
主にその店は剣が売っているようで、沢山の剣を主に武器が並んでいた。
ハルタ「暇な時とか、剣眺めてさ。 その内色々な剣見てみたいなって思い始めたの」
ロール「へー、」
俺も剣欲しいなー…、と思うロール。
ロールはまだ修行中の身であり、剣を持つのは到底先で今は木刀で修行をしている。
「何だお前たちは、」
「「ん?」」
現れたのはここの店主であろう老人。
その老人は2人を睨むように上から下に流れるように見る。
「ふん、二流剣士と素人か。 そんなお前たちに売る剣はない!帰れ!!」
ハルタ「な…!!」
ロール「そう言うなよ爺さん、見るだけいいだろ。 盗ったりしないから」
「どこのもんかも知らんお前の言う事など聞かん! 帰った帰った!!」
ロール「うおっ?!」
ハルタ「わっ?!」
老人は箒を振り回してロールとハルタを追い出し、ガチャンっとドアを閉めてしまった。
ハルタ「もー!何あの人?!」
ロール「箒の先っちょ痛ェ…」
ザ…ッ、
サッチ「ハァ…見つけた」
マルコ「ったく面倒掛けやがってよい、」
ハルタ「うー…、もぅ最悪……」
追い出されたそのすぐ後に保護者に見つかってしまったロールたち。
2人行動はこれでお終いとなってしまい、ハルタは長い溜め息をついていた……。