妖狐の煌

□7、敵船
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…前の俺なら、フィレスを連れて即座に敵船退治に行くのに………、

それが出来ないっつーのは、こんなにもむず痒いもんなんだな…。



マルコ「ロール! こんな所で何やってんだよいッ!?」



敵船と聞いて、船尾へ行って敵船を確認しようと来たマルコ。

すると船尾にロールがいた事に、すぐに怒鳴り散らした。



フィレス「マルコ隊長…?」


マルコ「………。 早く来い…ロールっ、」


ロール「わーってるよ」


マルコ「フィレスも、エースの所言って来い。 丁度甲板にいて、やる気満々でいるからよい」


フィレス「は、はい…」




マルコはロールを連れて、いち早く船内へと入って行った…。



フィレス「………」








ロール「………」


白ひげ「…浮かねぇ顔だなロール」


ロール「別にー…、」



あれから、マルコは一番安全である白ひげの部屋にロールを放り込み、自分は甲板へと戻って行った。


ロールは白ひげの隣りに座り込み、活気のない表情をしていた。




白ひげ「戦闘に出られねェのがそんなにツラいか?」


ロール「……。 ツラいっつーか…、何かこう…変な感じがしてよ」


白ひげ「………」


ロール「…何か戦ってねェと、海賊って気がしないんだよな」



ロールはガシガシと頭を掻き、ごろん…っと横たわった。



白ひげ「…ったく、力が無くなっても戦闘バカは無くならねぇな、おめェは」


ロール「戦闘バカって何だよ…、」



白ひげがグラグラ笑う中ロールはムスー、と口を尖らせていた。



白ひげ「…まさかてめェ、また強くなろうと筋トレでもしてんじゃねェだろうな?」



ギクッ!


白ひげの鋭い言葉に、ロールの体が一瞬ビクッと跳ねる。



白ひげ「しょうもねェアホンダラだな…、」


ロール「…止めねーの?」


白ひげ「止めておめェが止まるのか?」


ロール「あー……」



ロールは目を泳がせ、白ひげはその様子を見て軽く息を吐く。
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