妖狐の煌

□4、体傷
3ページ/3ページ




ロール「あー…、極楽〜」


サッチ「さっきと言ってる事大分変わったな」



時間が経つにつれて、大分慣れて来たロールは壁に寄りかかり、ぐったりする。



サッチ「……お前さ…」


ロール「あー…?」


サッチ「本当に気にしてねェの? …その傷、」


ロール「………」


サッチ「背中の傷は、俺の所為で「うりゃ!」」



サッチが話をしている途中でロールはサッチの顔に湯をかけた。



サッチ「あのなぁぁ…!!」



サッチは拳を向けてプルプルと震わせる。



ロール「にっしし、俺は気にしちゃいねーよ」



ロールは傍にあった洗面器で飛び掛かって来そうなサッチの攻撃をガードする。



ロール「だいたい、傷なんて男の勲章みてーなもんじゃん」


サッチ「!」


ロール「…傷がある分、誰かを守った。その証拠になるなら俺はこれ全部誇りに思うぞ」


サッチ「…ーー」




ああ本当に…、



こいつには

適う気がしねェな……。



サッチ「おりゃっ!」


ロール「ガ〜ド!!」



サッチはバシャバシャとロールに湯を掛け、ロールは洗面器ガード。

その後も2人は湯掛け遊びを続けていた。



(おりゃー!)

(あってめ洗面器使うなんて卑怯だろ?! 俺にも寄越せよ!!)

(嫌ーだっ!)


(おいお前ら!入浴時間過ぎてんだよ!!)

(んなずっと入ってたら体ふやけちまうぞ!!)
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ