異世界の扉
□06
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エース「はァー、すっげェなぁ…」
それから再び数十分後。
海斗達は町についた
エースは町を見てキョロキョロする。
見た事もない乗り物や景色、
ファッションや容姿も向こうとは全然違う。
公共のルールも知らないので海斗は教えるのに大忙し。
海斗「……」
そういえば、オレはこっちではどうなってんだろう…?
やっぱ…、死んだ事になってんのかな…?
だとしたら、顔はマズいのか?
海斗「エース、帽子貸してくれない?」
エース「あ? ああ、」
エースは帽子を取り、海斗に被せた。
海斗は礼を言い、足を動かす。
エースもその様子を見て海斗について行ったのだった。
*
*
エース「なぁ海斗、あの建物なんだ?」
海斗「!…、あれは、学校…」
エース「ガッコー?」
海斗「うん…、小学校、中学校、高校、大学ってあるんだけど…あれは高校で15〜18歳の人が勉強しに行く場所」
エース「勉強? 何か面倒くせェ場所だな」
海斗「まぁ…、そういう人は中学出たら働けばいいんだけどね」
エース「へー…」
エースはフェンス越しで学校の校庭を見る。
部活でもやっているのか、サッカーをやっている生徒たちがいる。
すると、ボールがこちらへと転がって来た。
それを追って一人の生徒もこちらに来た。
海斗「!」
あれは…、同じクラスの…
「ん? あんたら見かけない顔だな」
ボールを拾いに来た少年はボールを拾いながらそう言った。
海斗「…(やっぱ、帽子被ってるから気づかないのかな…)」
すると、遠くから早くボール持って来いよっと聞こえた。
少年は返事をして、ボールをそちらへ蹴り飛ばした。
「ま、観光ならもっと東京の中心行くんだな
ここは端っこだからあまりいい所ないぜ?」
と、言った後少年は戻って行った。
エース「んー、なぁカイト、トウキョーって何だ? …ってあれ?前にも聞いたか?」
海斗「……」
海斗はフェンスの向こうをジッと見ていた所為かエースの声が聞こえていなかった。
エース「カイト…?」
海斗「!、わ、悪い…。 行こうぜ」
エース「え? あ、ああ…」
海斗は気をとり戻した後、そそくさとその場を去ったのだった。
エース「……」