総隊長と家族
□61 一方…
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フィン「…ん…っ、」
フィンはラディの声で目を覚ます。
フィン「…!?」
目を何度か瞬くと、自分の状況を目にするフィン。
手は後ろに縛られ、起き上がると知らない人たちが3人。
いや、それ以前にフィンは手を縛られている事で、過去の事を思い出す。
それが、恐怖となり震えが止まらなくなる。
あの頃に
戻ってしまったようで…
フィン「っ…!!」
ボワッ!
『!!!!』
フィンはここから逃げ出したい想いで炎を出し手錠を取る。
ラディ「ち、能力者か」
フィンは扉に向かって走り、ここから逃げようとした…が
リユース「逃がしませんよ」
フィン「!!」
扉の前にリユースが立った。
後ろにはラディが居て、逃げられない状況。
(フィン:もぅやだよ…!!
ここからだして…っ!!!)
フィン「っ…!!」
両手で頭を抱えるフィン。 あの頃が蘇る。
…また、繰り返しが始まりそうで怖い。
フィンは体勢を崩し座り込む。
声を出したいけれども、喉が詰まったような感じがして、上手く声が出せない。
全身が思うように機能しなくなるようだ…。
ラディ「何だこいつァ、」
リユース「勝手に崩れましたね…」
ゼウス「っ…!!」
すると…、
コンコン、
リユース「ん?」
ガチャ…、
ドン、
ファイ「っ!!」
『!!!』
「リユース様、もうしわけございません。ファイ王子しか連れて来られませんでした」
「もう一人は邪魔が入ってしまって…」
部屋に入って来たのはファイを連れた輩。
ファイはフィン同様に縛られていた。
リユース「いや…、上出来だ。 もう一人も手分けして探せ」
「「はっ!!」」
輩2人は退室。
リユースは扉を閉める。