総隊長と家族

□60 捕らわる
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一方、こちらはモビーディック号の甲板。



お菓子を作り上げ、それを冷凍保存し、フィンが帰って来るのを待つリーゼント。


その第一声は…



サッチ「ひーまーだ〜」



見張りというものは暇なモノで、何もなければ本当に暇だ。


サッチは縁でぐーたらとだらけている。



ハルタ「サッチもうケーキ作んないの〜?」


サッチ「散々味見…いや、あれはもう味見じゃねェか。まぁとにかく!クリームいっぱい食っただろ?!」


イゾウ「まだいけるぞー」


サッチ「だからもう味見じゃないよ!? だいたいそれ以上食ったらフィンの分が無くなっちまうし!!」


ハルタ「それで嫌われちゃえばいいのに」


サッチ「ざっけんな!!」




いつものトークが行われて数分…。
毎回結局は言い争いになるが、今日は違った。




「待てコラ!!」


?「やだァ!!」




イゾウ「ん?」


サッチ「あぁ?…!!」




サッチはだらんと縁に寄りかかりながら体を曲げ、声を上げられた方向を向く。

目に映ったのは、昨日出会った女の子…メァリが変な輩に追いかけられている所。


サッチは急いで体勢を整え、船から降りた。



ハルタ「ちょっ、ちょっと…!!」



サッチは降りた後、メァリのもとへ走って行った。





メァリ「やぁだぁあ!はなして!!」


「っ、大人しくついて来や」ガン!!



サッチ「離してやれってーの」


メァリ「!」



サッチは男に一撃で気絶させた。さすが隊長格である。


メァリはサッチを見て、ギュッと抱きしめた。



サッチ「ちょっ…、つか何でお前ここに…」



ハルタ「イゾウ、サッチがショタだけじゃなくてロリにもなったよ!」


イゾウ「範囲広くしやがったな……飢えてんのか?」


ハルタ「飢えてるからって子どもに手をかけるなんて…」


サッチ「……とりあえず、外野黙ってて!!?
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