総隊長と家族
□58 行動
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(フィン:……まだ、分かんない…)
(サッチ:!)
(クロード:………)
(フィン:故郷は、スカージ島だもん…)
(サッチ:……、)
フィン「………」
甲板で、海を眺めるフィン。
小さい頃…2歳の時に、何があったのかなんて覚えてないし、気が付いたらスカージ島で暮らしていた事くらいしか覚えてない。
だから、どうするかと問われた時に、分からないとしか言いようがなかった。
スタスタ…、
フィン「!」
エース「どうした、フィン」
フィン「エース…」
足音が聞こえ、振り向いてみるとエースがいた。
エースはフィンの隣に来て縁に背を預けた。
エース「さっきの事か?」
フィン「おれ……まだ…」
エース「まぁ…、いきなり色々あったし、混乱してても仕方ねェよ」
フィン「……」
フィンは下を向いた。
すると、そんなフィンにエースは優しくフィンの頭に手を乗せた。
フィン「エース…」
エース「…でもよ、本当はもう答え出てんじゃねぇか?」
フィン「!」
フィンは驚き、目を丸くしながらエースを見た。
エース「お前はこういうの、ほっとけねェ質(たち)だしよ」
フィン「……でも…、」
エース「んな深く考えんなよ、」
フィン「え?」
エース「確かにさ、俺たちは海軍じゃなくて海賊。
…けど、自分がやりたいようにやればいいだろ?」
フィン「……!!」
エース「海賊はさ、自由なんだからよーー」
エースはフィンに笑いかけ、フィンも次第に微笑んだ。
フィン「…うん!おれ、助ける。色々よく分からねぇけど、困ってる人達を助けたい!」
エース「にっ、その意気だ!」
フィン「うん、ありがとうエース」
ーー分からない。
何が何だか分からない…けど、おれは助けたいと思ったから助ける!
ただ、それだけーー。