妖狐の煌

□4、体傷
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それから夜になり、ロールは部屋のベッドで横たわっていた。



ロール「………」



…やっぱ…、
いくら親父たちが守るっつっても…俺にはそんなの性に合わねェよな……

鍛える方法もあるが、
ほぼ20年分のブランク…



ロール「んー…、せめて自分の身ぐらいは守れる力は欲しい……」



元通りの力を手にする事は出来なくとも、せめて自分の身を守れるようにとロールは起き上がり、筋トレでもするかと立ち上がった時…



サッチ「ロール〜」


ロール「ん?」



サッチが部屋に入って来た。 そして何やらズカズカと入り込み、ロールの腕をガシッと掴む。



ロール「え?な、何だ?」


サッチ「じゃあ行こーな」


ロール「どこにっ?!」


サッチ「ふーろ!」


ロール「・・・・・あ、今親父が呼んでる声が「聞こえてないから大丈夫だ」ちょっ嫌だぁぁぁ…!!!」



サッチはクローゼットからロールの服を漁った後、風呂を拒否まくるロールをズリズリと風呂場に強制連行した…。








サッチ「いつまでも嫌な顔してねェで、とっとと脱げよ。 次の隊の時間帯になっちまうだろ」


ロール「俺4番隊じゃねェし…」



結局脱衣場に連れ込まれてしまったロール。

大きな船には勿論入浴時間があり、今は4〜7番隊の時間であった。


ロールはしぶしぶと服を脱ぎ、全裸へとなる。



サッチ「!!!……」



サッチは目を疑った。

ロールの上半身はほぼ傷跡だらけとなっていたからだ。


そこには勿論、
本来自分の背中の傷であったであろうモノも、ロールの背中にある白ひげのマークへとバッサリ傷跡が残っていた。




ロール「……何か親父みてェだな!」


サッチ「・・・・・」



申し訳ないという気持ちが溢れそうだったが、ロールの一言により呆気なくその想いは引っ込んでしまっていた……。
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