総隊長と家族

□62 兵器
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連れられた場所は長い下りの螺旋(らせん)階段。

地下室だろうか…?


前にはラディ。
後ろにはリユースと2人の手下が数名。


逃げ出す事は出来るには出来るが、それはフィンが1人の場合。
ファイはともかく、ゼウスは傷でそう早くは動けないだろう。


どうする事も出来ないまま着いたのは大きな扉。

その前には台座がある。



リユース「ここですね、」


ラディ「ああ、ゼウスじゃ開けられなかったが…本当に開くのか?」


リユース「開かなかったらまた問いただせばいいだけでしょう? 丁度人質もいる事ですし」


ファイ「っ……、」


ラディ「おいお前!ここに手ェ乗せろ」


フィン「…」



フィンは拳を握る。
ちらっとファイを見るとファイの後ろにはナイフを片手に持ったリユース

ヘタな真似は出来ない。



フィンはラディの言われた通りに台座に手を置く。



フ…ッ、



『!』



すると、色々な機械が出て来てフィンを解析…だろうか、機械音が鳴っている。



ピコン、
……ギギギ…ッ、



『!!!!』



解析のようなものが終了し、何と扉がゆっくりと開いた。




ゼウス「っ…!!」


ラディ「ぐははは!!」




ラディの哄笑が響き渡る。



フィン「…?」



台座から手を離すと、視界がほんの少し揺れる。

フィンは頭を押さえ、台座に寄りかかる。



ラディ「おい早く来いガキ!てめェにはまだやってもらう事があるんだ!」


フィン「っ…、」



暗い扉。
フィンは先行しろと言われ、怖さを噛みしめながら中に入って行った。

その後ろにラディたちも入って行った…。
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