総隊長と家族
□58 行動
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フィン「アデ、ル…?」
ファイ「……!!」
皆はクロードの言葉に、目を丸くしていた。
フィンはパチクリとして、首を横に傾けていた。
サッチ「ちょっ?!ちょっと待てよ!? フィンがアデルだなんて…!!?」
クロード「私だって、信じられません…。 もはや生きていた事だけでも信じられないんです」
エース「え…?」
クロード「ーー16年前…、もうすぐで2歳になられるアデル様を私たちは城で祝福しました」
クロードは16年前の…過去の事を点々と話し始めた。
フィン「…」
クロード「その時に、海賊が攻めて来たんです」
『!』
クロード「勿論立ち向かいましたが……適わなかった。 何人もの兵がやられ打つ手がなくなり、最後に王…ゼウス様は海賊に跪いてまで国を守ろうとしました」
サッチ「……」
クロード「ですが、海賊はつけあがって、物資をありったけ奪って、国を思う存分震え上がらせた」
エース「…ち……、」
クロード「ゼウス様はやむを得ず、アデル様だけでも海に逃がしました」
『!』
クロード「アデレイド家を絶たせたくなかった…!!
でも、海に流すのもそれ相当の危険もあって…、ゼウス様やセァラ様以外は皆…死を予言した」
サッチ「……。 んで海賊は…?」
クロード「国に物資が無くなって、国民の殆どを虐殺した後、去りました…」
サッチ「………」
(ハルタ:ーー行方不明になる前後が何かこの国、海賊に襲われてたみたいでよく知らなかったみたい。)
それじゃ確かに、王子どころじゃねェな……。
けどフィンが、アデル…王子だなんてーー。