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□魂喰☆夢詞1【完】
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『あ〜遅いっ!遅くねえかい!!!!;』
こんにちは。美香です。
普通の女子高生です。
普通の16歳で今日で17になる
だらけ癖有りで妄想癖も有りで素行もすごいいい子ってわけではないけれどどこにでもいる普通の人間。
「美香!ごめーん!」
『楓・・・毎度毎度お前はくるのが遅いんだよっ・・!;一時間待ちだよ!!いちじかん!!!』
親友の楓と今日は2人でお買い物に行きます。
「ごめーん;ちょっとね〜;ま、いつもじゃん♪いこいこ♪」
『お主・・・は、反省は・・・・・・!;』
―――のはずだった。
「う〜ん、や〜っと見つけたねぇ☆」
「本当です!全く奴は異次元までいってなにをしてるんだか・・・」
「なんだかこっちにいたときと顔つきが変わったみたいだねぇ?」
「そのようですね・・・異次元との架け橋になるこのマシーンを作っている10年の間にだいぶ・・・綺麗な女性に―――」
「死神チョーップ!!!!!」
「ぐわあぁぁっっ;!!!!!し、死神様っ!!;」
「全く君は・・・。そうゆうことじゃないでしょ〜う?とりあえずっちゃっちゃとこっちの
世界に引きづり戻しちゃって〜」
「は、はい!;ったく手間取らせやがりますよ。でもこれでやっと安心できますね。あんな″歩く兵器″・・・」
「でもな〜んか腑に落ちないんだよね〜い?」
「どういうことですか?雰囲気が変わったからなだけじゃないっすか?」
「うーん・・・ま☆とりあえず生かしてここまで連れてきてちょ〜だいな♪取り調べは後後♪♪・・・・・魔術師ミカ・・―――」
――――――
――――
『かえでえ〜・・・;』
「な〜にっ?」
『いや、な〜にっ?じゃなくてここさ・・・どこ?』
「・・わ、ワカラナイ。」
今あたしは楓といる。
買い物をしてる
はずだったんだけど?
「あ、あはは;道に迷いすぎたな〜…(笑)」
『ば、馬鹿!帰れないよ?あたし、方向音痴だし・・・』
迷いました。(笑)
「しょうがない、来た道戻ろうか?」
『うーん、くねくね来たからあたし覚えてないよっ・・』
「う、うちも・・・;」
「「・・・・・」」
「どどどどうする?;;;;」
『ど
うするってお前がくねくねしてきたんだろう!!;』
「だだだだってまさかうちだって美香がここまで黙ってついてくるとは・・・!」
シーン・・・;
女子高生、完全に迷子っす。
『でたよあたしたちのお得意パターンっ!!!あはははは!!;』
「ノープランだね!!いやいやお前笑ってる場合じゃないって!!;ここまできたらやばいねうちら;!!」
『ひ、人に聞こうじゃないか!!!』
「そ、その手があったか!!!・・・でもここ人少ないってかむしろ怪しいよ・・・?」
昼なのに薄暗いそこは人が通るとは思えないくらい不気味な通りだった。
『・・い、いるに決まってんじゃんここが地球である限り☆』
「いや、なんか星とかつけて明るく言ってるけどここ薄暗いよ・・?ここ本当に昼なのかな・・・なんか怖い・・」
oh・・・・・
『ノーーーーーっっ!!!!!!!!!;;;;やだやだやだやだお化けやだやだやだやだ見たくないお化けなんてこわくないーーーー!!!!!!!』
「美香言ってること矛盾してるよ!!?;大丈夫!?
;とりあえず人を・・・あ!!」
『なななななななななんだいお化けかいお化けなんているわけなかろうもんぐわはははは』
「ちょ、お前壊れないでよお願いだから!!;人だよ!人!!!」
『まじかし!!!!!!!!!どこ!!!!!』
あたしたちの前に歩いてきているのは黒いスーツに赤いYシャツにネクタイ、赤い髪で帽子に手を添えたこの不気味な空気にピッタリの男。
だけど混乱状態のあたしらにとってはどうだってよかった。
「あああのっ!!!」
楓がすぐさま男の前に立って話しかけた。
男は黙っている。
帽子を深めにかぶっていてこちらからは表情を確認できない。
『・・・・・』
極度の人見知り兼元から目つきや態度が悪いと言われるあたしはそのままだまって男と楓をみていた。
「あの・・・ここから〇×デパートまで出たいんですけど、道分かりますか?」
楓が律儀に話しかけると男は手にかけていた帽子を取った。
『・・・!!?;』
「わっ・・・!」
楓もあたしも絶句した。
赤い髪がカツラじゃないだと・・!?パーティー用の帽子に髪の毛がついてるやつじゃないだと・・・・・!!!!?
いや