南国パプワ夢
□幼なじみ
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「ねぇ、名無しさんちゃんはシンタローくんとグンちゃんどっちがすきなの?」
そうあれは昔、私が小さい頃、近所の女の子とのたわいない会話だった 。
私はずっとシンタローが好きだった。
泣き虫でいじめられっ子な私をいつも助けてくれた。
そんなシンタローに後ろをトコトコ付いて行く事が好きだった。
「わたしはねシンタローくんがだいすきなんだぁで名無しさんちゃんはだれがすきなの?」
((シンタローくんがすき))
ズキンと幼いながらに心が痛む。
私もシンちゃんが好きだった ・・・・
でも本心が言えなかった私は嘘をついた。
「わたしはグンちゃんのがすき!いつもわたしにやさしくしてくれるから」
「えへへそうなんだーおたがいがんばろうね♪」
でもその時まさかシンタローが聞いてたなんてこの時私は気付きもしなかった。
「名無しさんちゃん?」
心配そうにグンマが覗きこむ。
「あ、ごめんね…!」
「何かあったら何でも言ってね、女の子一人だと不安でしょ?」
「あ、ありがとう!!グンちゃんそれじゃまたね!」
そんな寂しそうにしていた私をグンマは、私が小さくなるまで心配そうに見つめていた。