南国パプワ夢

□南国誕生日ツアー
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名無しさんはシンタローの手を取った。




「そうか、そうか!!俺と今日は過ごしてくれるんだなっ!!じゃ行こうぜ」





改めてシンタローと二人っきりで歩く事が無かった名無しさんはドキドキしっぱなしだった。




しかしさっきとは違って二人は急に黙り込んでしまった。いつも必ず誰か居るのに今日はシンタローと名無しさんの二人っきり……





急に手に暖かいものが触ったと思ったらそれはシンタローの手だった。




「あー…手繋いでいいよな…?」

「…う、うんっ!!」






「初めてだな、こうやって二人で歩くの」





「そうだね…!なかなか二人っきりになる事って無かったもんね!」





「今日は誕生日だしな!プレゼントもあるし楽しみにしてろよ」


「うん//」






と二人で歩いていたらどこからともなくイトウちゃんとタンノくんの声が近づいてきた。


「シンタぁロぉーさぁああん!!(はーと」

「遊びましょう(はーと」








「ちっ、見つかったか…名無しさん走れ!!」



「えっ!!うん!!」




シンタローは名無しさんと手を繋いだまま全速力で走った。




しかし、ナマモノはとてつもない早さで追いついてくるのだ。







「シンタロぉーさぁああん!!待ってぇええ!!」





「へん、誰が待つかよ!名無しさん!こっちだ!!」





二人は草村に身を隠した。





名無しさんはシンタローに抱き寄せられながら身を小さくし、必死に息を潜めた。







ドキドキドキドキ………





(こ、こんな近くじゃ緊張しちゃうよ…)
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