17号夢短編

□魔法のクリスマス
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クリスマス。




年に一度はどの家にもサンタさんがプレゼントを持って来てくれる。

この日だけは魔法が掛かる不思議な日。








「17号…もうすぐクリスマスだね!!」

窓の外を眺めながら、クリスマスを待ち遠しそうにする名無しさん。



「だな」


「今年はどんな料理を作ろうかな?何だか毎年必ず来る日なのにいつもワクワクドキドキだよ〜!!」



クリスマスまで後半月。
この時期になるとお前はいつもワクワクした目をして何だか騒がしくなる。



「今年はホワイトクリスマスになるかな?最近寒くなったし雪が降ったら嬉しいな!!」






……



そう…

まるで子供のように、雪を降る事さえも楽しみにしてる…。




「サンタさんはもう私は大人になっちゃったし来ないんだよね……!でも大好きな人と過ごせるだけで私は幸せなんだ!」



残念そうなお前を見たくなくて、俺はこう言った。


「俺がお前のサンタになってやるよ」

「えっ17号が?!もしかして、何かプレゼントくれるの?」



子犬のように目をキラキラさせている名無しさん、その無邪気な顔がいつも愛しい。





「プレゼントは…………どうだろうな」


「ええっ〜!17号の意地悪!!」


ポカポカと俺の胸に叩きながら、名無しさんは俺の背中に手を回してきた。




「えへ、暖かい〜//
プレゼント何かいらないよ。17号が居てくれれば私はそれで十分だもん」








もしも…

プレゼントの代わりに魔法が使えるなら……


俺がこのクリスマスって日にサンタになって

お前に魔法をかけてやる。



お前が来年も幸せに
暮らせるように


お前がずっと悲しまないで、笑顔でいられるように。




お前の幸せが今の俺の幸せだから。






「なぁ名無しさん」

「ん?」

俺は名無しさんの顔を引き寄せ、

唇にキスをした。





「愛してる」




「17号…」


見上げて俺を見る名無しさんは真っ赤な顔で照れている。

本っ当に、この顔で俺はいつも理性を失うと言うのに。




「来年のクリスマスもこの俺と一緒だからな、覚悟しろよ?」


「勿論ですとも!17号サンタさん…!」





お互い笑いながら、

もう一度キスをした。






俺達のクリスマスはもうすぐ、


すぐそこまでやってきていた。




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