17号夢短編
□喧嘩
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ここで何分たっただろうか、秋の夕暮れは早くも夜に変わろうとしていた
ベンチに座ってるはずのカップルもいつの間にか居なくなっていて…
?
「ねぇ、今一人?良かったらこれからお茶しに行こうよ」
突然若い男2人が話しかけてきた。
いわゆるナンパですか…
人と待ち合わせしてるんで!
ときっぱり断ると
「待ってるって言ってもねぇ〜さっきから見てたけど全然来ないじゃん!そんな奴と会うのなんかやめちゃえよ〜そんな事よりいいじゃん!行こ〜よ」
と、急に腕を掴まれた。
「や…っ!!ちょ、ちょっと放して下さい!!」
とても強い力…
とうてい逃げられない………
「俺達が相手にしてやるよ」
いきなり男達の雰囲気が変わって乱暴な口調になった。
17号意外に手を掴まれるのがこんなに気持ち悪いなんて………!!
このままだとどこかに連れていかれそう……
やだ…っ!!
放して!やめて…!!
とその時私を掴む男の手を誰かが払った……
「俺が遊んでやるけど?」
涙ぐむ目の中に映ったのはまぎれもなく、大好きな17号だった。
「はっなんだよ男連れかよ!」
私を掴んでいた男達はあっさり17号にやられ、一目散に逃げて行った。
相当あの2人痛そうだったけど…………(汗)
でも17号が助けてくれなかったら私はあのまま………
想像しただけで寒気がした。
………
17号にあんな言い方した私なのに、私の事を探してくれたの?…………
早くありがとうって言わなくちゃ!そしてごめん、ごめんねって…………
「…17号…あの…」
伝えたい事はたくさんあるのに何て伝えればいいか分からなくて…、素直になれなくて言葉に出来ない
「ごめんね」って言えればいいのに……
もしかしたらきっと私、すごい17号を傷つけちゃったかもしれない…一番傷つけたく無い人なのに……!!
本当はこんなに好きで好きで仕方無いのに旨く気持ちが伝えられない……
下を向き涙ぐんだ目で17号の方を見てみた。
もう影がだいぶ無くなる位あたりは暗くなっていた。
1歩17号に寄ってみたら17号が優しく抱き締めて軽くキスをしてくれた。