17号夢短編
□Happy Birth Day!!
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校門の前を見ると夕焼けで紅く染まった17号の姿があった。
・・・・・迎えに来てくれたんだ!!///
なんだかいつもよりかっこよく見えて17号の方に足を向ける度にドキドキした。
「お疲れさん」
と17号は腕を組んでいた右手を私の頭に手を置いた。子供扱いしているのだろうか?
「早く会いたかった・・・」
「俺も・・・」
即答で帰って来た言葉にびっくりした。だっていつもはそんな事言わないのに。
「乗れよ」
バイクの二人乗り・・・バイクに乗るのは初めてだった。ちょっぴり不安だったけど初めてのバイクで17号との二人乗りが嬉しい。
バイクで走って風になびいてる17号のさらさらしている髪がとても綺麗だった。17号のお腹の方までにギュッと掴まった。ドキドキしているの聞こえてしまわないだろうか・・・
たまに信号待ちで止まってる間、17号は左手で彼に掴まっている私の手を重ねるように握ってきた。
ギュッ
・・・・暖かい・・・・
いつもはクールな17号なのにこういう事があると自分を好きで居てくれるんだなって思う。
それが嬉しくて私も彼に手を回す手に自然と力が入った。
17号と私の気持ちは一つなんだと感じた。
海に着いて思わず目を奪われた。水面に夕焼けが反射しててキラキラしてた。
「綺麗だねっ//」
目を輝かせる名無しさんに17号はドキッとした。名無しさんの輝かしい瞳が17号の心を奪った。
「ねぇ17号も一緒に海に足だけ入ろうよ///」
「俺はいいよ」
と17号は砂浜に腰を降ろした。
海ではしゃいでる名無しさんを17号は微笑むかのように見つめていた。・・・・・・自分がこんな穏やかな気持ちになるなんて思いもよらなかった。
今は、名無しさんの事しか見えない・・・
・・・・・・・やっと自分の気持ちがよく分かった。こんな気持ち前までは認めたくなかった・・・・・・こんな感情に苛立ちさえ覚えた日もあったというのに。
でも今ならよく分かる。
この気持ちは、名無しさんを想う気持ちは本当だと・・・・
こんな俺をちゃんと全て受け止めてくれた。
全てを包み込み、俺を闇から救ってくれた。
そんなお前は俺の大切な女だから・・・・守りたい。
名無しさんの悲しむ顔は見たくない。
・・・・・・・・・・・・それにお前が、・・・・お前の存在がなければ俺はどうなってたか分からない。
だからお前の誕生日と言う特別な日には本当に感謝しているんだ。
いや、お礼を言いたいのはきっと・・・・・俺の方だろう。
「・・・・名無しさん・・・・」
つぶやくような声で17号は名無しさんを呼んだ。