17号夢短編
□Happy Birth Day!!
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〜HAPPY BIRTHDAY〜
「お前の誕生日には俺がバイクで海に連れてってやるよ」
と突然17号は隣で私の手に指を絡めてきた。
17号、黒髪のオレンジスカーフがすごく似合う透き通る青い瞳をした少年。私の事なんか意識なんかしてくれないだろうとずっと片思いして来た初恋の相手。
それが今私の隣に居て私達が付き合って初めての私の誕生日。毎日が楽しくて、食事も何だか喉を通らない位ドキドキして、
自分の頬が熱いのが分かった。
まだ恥ずかしくて真っ直ぐ17号の顔を見れない。話す時もいつも他を向いて話してしまう。17号はそれを知っているのかいつも私の顔を覗きこんで来る。(心臓に悪い///)
「なぁ」
17号が覗き込みながら名無しさんの顔を心を見透かすように真っ直ぐ見つめてきた。
ドキッ
「何?」
「何時に迎えに行けばいい?」
ビックリした///今はまだ17号の仕草一つ一つに敏感でドキドキしちゃう///
「明日は学校だから、3時頃かな?」
本当は休みたいけど、どうしても提出しなくてはいけないレポートがあるし、学校の友達も私のお祝いをしてくれるみたいだし(ありがとうっ(><))行かない訳にはいかない・・・よね(><)
「分かった」
そう言って17号は立ち上がって名無しさんの手を掴んで名無しさんを抱きしめた。
「明日も早いんだろ?送ってく」
「うん//」
17号のほのかないい香りに酔いそうになる。大好き。
「名無しさん誕生日おめでとうっ〜!!」学校の教室に入るなり友達が私の誕生日をお祝いしてくれた。
「ありがとう///」
1年に一日しかない、私が産まれて来た事をお祝いしてくれる友達が居るって本当に幸せだと感じた。
午後の授業中、窓の外をぼんやり見ていた。今日は珍しく青空できっと綺麗な夕焼けになりそう。あと30分経ったら17号に会える、そう考えたら緊張と期待で胸が痛くなった。
こんな時はさほど授業は苦では無かった。
早く終わって欲しい気持ちは変わらないけど・・・ね//
チャイムが鳴って早々と支度をして教室を出ようと思ったら、友達が声を掛けてきた。
「ねぇ名無しさん、今日これから遊びに行かない?名無しさんの誕生日だから何かご馳走したいし☆」・・・
嬉しい反面どうしよう・・・と思う間もなく、
「駄目よ!今日はこれからデートだもんね☆うらやましいぞ!!」ともう一人の友達が言って来た。
「うん、そうなんだごめんね;;!!今日は本当にありがとう///」
友達って本当にいいなぁ。なにか胸があったかくなるような。そんな友達の気遣いが今は嬉しかった。