17号夢短編
□それは甘い寝言に
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「はぁ…俺、背中泡だらけで名無しさんが背中にくっついて来たって事はどうなってるか分かるよな…しかも後ろすげー柔らかいし…」
・・・・・・
・・・・
「ったく・・・・どうしろって言うんだよ」
何の無抵抗で無防備な姿の名無しさんに17号は葛藤を繰り返し(笑)
名無しさんについてしまった体の泡を流すとバスタオルに包み込み、
再びベッドに運んで寝かせた。
(…、こいつ酒飲むと他の男の前でもこうなんじゃないだろうな…)
と名無しさんはくるりと寝返りをうつと笑顔で寝ていた。
その隣に17号も横になり名無しさんに背を向けて寝っ転がった。
……………
名無しさんはしばらく静かに眠っていた。
17号も睡魔が襲ってきてうとうととしてたら、 寝ているはずの名無しさんが何か途切れ途切れに話始めた。
「……わ…私…好きな人居…るか……らごめんな…な…さい…」
「・・・!」
その言葉に驚いて、17号は振り向くと、続けて名無しさんは言った。
どうやら寝言を言ってるらしい。
「いつ…も…はいじわ…るだけ……ど…本当は…とて…も優しい…んです………17…号が好きだ…から……ごめんな……さ…い」
「………」
その言葉に17号は驚いたがホッと安心した。
こいつは職場ではモテてるようだ。
でもちゃんと俺の事好きだって言ってくれた。
「俺も大好きだよ、名無しさん」
そう言うと名無しさんはニコっと笑うと寝言はもう言わなくなった。