DRRR!!

□train! しずいざ
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ひとりぼっちの電車の中で、想う。
アイツが隣に居てくれたら、と。
「…馬鹿じゃん、気持ち悪い」
折原 臨也は吐き捨てるように、小さい声で静かに呟いた。
自分にしか聞こえないくらいの大きさで。

それでも、電車は走ってゆく。

「シズ、…ちゃん」




「んだよ」
声のした方を見ると、そこには求めていた平和島 静雄が居て。
座ってる臨也の横に、静雄は座ってくる。

「な…んで、…!?」
泣きそうな顔を手で隠しながら、静雄が隣に居る現実に安堵する。

「テメェが呼んだからだろうが。俺が居るのに、なんて顔しやがる」

ふたりぼっちの電車は走り続ける。

「…、なにそれ、」
下を向きながら呟く声は今にも泣きそうで。
隣にいるだけでいい、臨也はそう思った。

「…泣いてもいい、泣きたきゃ泣けよ、臨也。」
「っ、…う、泣いてない!」

臨也は、女々しいと思いながらも静雄の袖を掴み、肩に寄りかかって静かに、泣
いた。

「そうか」
静雄はただ黙って臨也の好きにさせていた。

「シズちゃんの馬鹿…」
「誰が馬鹿だ。」
「うん、」

居なくならないで、シズちゃん。

そう心の中で告げて。



「シズちゃん、」
静雄の方を少し向き、静雄にキスをした。

「なっ…?////」
「…ははっ、照れてるー」
「うるせぇ!!////」



二人を乗せた電車はやがて止まり、日常という名の非日常に戻っていった―――



終わり

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