novel

□一位の意味
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今日は見るものが無い、と二人で過ごす高木の部屋のBGMとなっていたテレビだったが、唯一気を引いたのがランキング。



「イケメンランキング…」

「ふーん…」


見てはみたものの、結局興味が沸かずにテレビを消した。



「美人ランキングなら、佐藤さんは不動の一位ですね」

「…何か欲しいの?」

佐藤はジト目で高木の顔を覗く。


「はい、実は…。」

「なーに?取り敢えず聞いてあげる。」

「目の前にいる美人さんが欲しいです」

「もう…分かったから。何が欲しいのよ?」


本気で言ってるのに、と伝わらない切なさを覚えつつ、いつものように自分の美しさを全く自覚していない彼女が可愛らしくて、抱き寄せた。



「高木君…」

「くれないのなら、もらいますよ?自主的に」

「……」

「一位の佐藤さんを」

「…もらわれてる」

「はい、戴いてます」
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