もぐもぐ

□午後4時のあの場所で
1ページ/1ページ


.















カラン カラン


BRE HOMRAの扉が開く。


「十束さん、用ってなんすかー」
「ああ、八田。おはよー」

ソファからシーツを被りもぞりと起き上がる。



「またそんなとこで寝たんすか?風邪引きますよ」
「へーきへーき、なんとかなるって」
「ならねえよ!」


つっこみをいれ、本題に入る


「で、なんすか」
「そっかそっかあのねー」

立ち上がり階段を昇っていってしまう。


大人しく待っているとニコニコと笑いながら
なにやら大きな荷物を抱えている。


「じゃーん!」
「は?」
「俺から八田にプレゼント」
「なんすかこれ」


多々良から手渡された荷物の重さには身に覚えがある。


「スケボーだよ」


包みを開けると中々センスのいいデザインのスケボーが。


「え?なんで」
「んー理由はないかなー」
「貰えないっすよこんなの」
「いいからー。八田、スケボー乗り回してるじゃん!」
「なんすかそれ...」


美咲は呆れた様にため息をつく


「じゃあお礼に乗り方教えてよ」


いつもみたいに優しく笑いかけてくれる






「いいっすよ」






俺も笑顔で応えた。






-----------------------



美咲ちゃんのスケボーが
多々良の形見だと聞いて。





20121114

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ