もぐもぐ
□翅がない鴉
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※美咲ちゃん死ネタ
鴉が落ちた
目の前で
さっきまで話してたのに
『げっ...またお前かよ！』
『つれないこと言うなよ美咲』
『相手なんかしてられっか！』
『あ、美咲...』
お前、間抜けだな。
交通事故って言うんだぞ、それ。
俺から逃げなけりゃ...
いや、違うな。
俺が追い掛けなけりゃ
お前は死ななかったのに。
『み、さき...？』
『はっ...ぐ、...いてえ...よ...』
『美咲、喋んな。いま救急車呼ぶ、から...』
『さる....』
うるさかった。周りが。
悲鳴があがって
ひとだかりが出来て
サイレンの音が鳴り響く。
『大丈夫ですか？道を開けてください』
『美咲、美咲』
『さ、....ぁ....』
嫌な予感がした
徐々に小さくなる声に。
美咲は救急車に乗せられた。
付き添いは草薙さんだった。
『みさ、き』
誰だよ、美咲轢いたの。
許さない。
絶対に、な。
気付いたときには剣を握り締めていた。
目の前には血だらけの死体
ああ、殺っちゃった。
服には運転手の汚い血。
苛々する。
魂まで死んでしまえ。
美咲が手術中の病院。
病室に通された。
『美咲、生きてるか？』
物音がしない。
『....疲れて寝てんのか？』
ベッドを囲むカーテンを開ける。
体が動かない
目の前の光景は受け入れられるものじゃなかった。
『赤の嫌がらせ....んなわけないよな』
細い指に触れると冷たくて。
血の気の多い美咲はいつも暖かった。
何かが頬を濡らす
「.......美咲、ごめん」
涙を流すのはいつぶりだろうか。
俺はあいつを許さない。
そして自分も。
美咲、俺を憎め
お前を殺した俺を。
死んでから
生まれ変わっても。
鴉の翅を切り落としたのは俺か。
来世でまた会えるなら
俺を殺してくれ。
さようなら、相棒。
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なにこれ。
まさかのモブ(笑)
伏見泣かせたかった。
20121109