もぐもぐ

□黒い鴉は似合わないから
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猿「三下ぁ」
鎌「.....なんすか伏見さん」
猿「太ったな」
鎌「あーまあ、はい。そっすね」
猿「でぶ」
鎌「怒りますよ」
猿「はいはい。で、美咲は」
鎌「なんであんたに言わなくちゃいけないんですか」
猿「伏見、緊急ばっ」
鎌「いや、あれっすよ!十束さん殺しの無色の王探してたら過労でぶっ倒れて....」
猿「.....そう、か」
鎌「伏見さん...?」
猿「美咲は十束さん大好きだったもんなあ」
鎌「ああ...そっすね」
猿「でも、無責任野郎のためにぶっ倒れんのは気に食わないな....」
鎌「...八田さん、まだ飯食わないんですよ」
猿「は?」
鎌「だから俺、八田さんに飯食ってほしくて俺がたくさん食ってたら腹減るかな...って」
猿「お前それで豚に....!」
鎌「豚じゃないっす。まあそれで俺もこんな感じっす」
猿「三下も苦労してんのか」
鎌「一々突っ掛かりますねー」
猿「美咲と一緒にいるから」
鎌「あんたが離れたんでしょ?俺、もう行きますね」
猿「........美咲」













出「なんや、伏見やないの」
猿「草薙さん」
出「美咲なら寝込んどるよ」
猿「....鎌本に聞きました」
出「そか....八田ちゃんな、みんなを探しとるんよ」
猿「え?」
出「お前が抜けて多々良が死んで尊が捕まって...いま、思いっきりバラバラやろ?せやからその理由を一緒に探してるんよ」
猿「...美咲が...俺を...?」
出「せや、まあ正確には"吠舞羅を"やな」
猿「.........」
出「鎌本、太った理由聞いたか?」
猿「美咲が飯食うようにって...」
出「あいつもアホなんよ、肥満で死ぬかもしれんのに...本間あほや」
猿「え...?」
出「吠舞羅のやつらは真っ直ぐすぎた...ちゅうことや」
猿「真っ直ぐ...」
出「あんたもや、伏見」
猿「俺?」
出「想いが真っ直ぐすぎたんやろ?だから性格ひねくれるんや」
猿「関係ないっすよそれは!」
出「....でも、帰ってくる気はないみたいやな」
猿「....すいません」
出「謝ることやない。ほな、世理ちゃんによろしゅう」
猿「.....世理ちゃん?」
出「ああ、淡島世理」
猿「あ、はい」
出「じゃ、....わっ!」
猿「へ?」












美「あっ草薙さんどもっ!じゃ、わぁ!」
出「....八田ちゃん何処行くん?」
美「無色の王を探すんです!離してください!」
出「アホか!病み上がりでそんなことしてみぃ?かえって悪なるわ」
美「っすいませ....え、猿比古...」
猿「草薙さんの言う通りだ」
美「てめえなんでここにっ!」
猿「うるさい」
美「目障りだ!...草薙さんっ...?」
出「八田ちゃん、もう少し大人しくしてな?」
美「え?」
出「俺の前から居なくなるのはもう沢山や...!」
美「くさ、なぎさ....」
出「....わかったなら部屋戻っとき?」
美「でも、無色の王を」
猿「草薙さんの言うこと聞きなよ」
美「あ?なんだよお前」
猿「今日は気分が悪いからはやく失せろ。美咲の顔を見てると苛々する」
美「...さ、る.......?」
猿「お前が一番吠舞羅に迷惑かけてんの気付いてないのか?」
美「..............!」
猿「はいはい、またね。美咲」















出「言い過ぎやろ」
猿「あれくらい言わないと退きませんって」
出「まあ、な」
猿「それに俺は間違ったこと言ってませんよ」
出「そんなことあらへん」
猿「みんな美咲の心配をして吠舞羅はバラバラになってるんじゃないすか?現に草薙さんも」
出「.........せやな」
猿「次来るときには美咲が元気な状態で頼みます」
出「ああ」
猿「じゃ」
出「お疲れさん」













鎌「あ、八田さん!」
美「わりぃな」
鎌「いえ、具合大丈夫っすか?」
美「....鎌本」
鎌「はい?」
美「俺、迷惑掛けてるよな。みんなに」
鎌「.........」
美「でも俺は許せねえんだよ....!このままじゃ尊さんの創った吠舞羅がなくなっちまう....!」
鎌「八田さん」
美「なんだぶた」
鎌「俺は八田さんに着いていきます。他のやつらが迷惑だとか邪魔だっつっても。」
美「かまもと....」
鎌「俺は八田さんが好きです。草薙さんも、周防さんも、他の奴等も。勿論吠舞羅もです。だから...」
出「まずは、飯食って体調調え?」
美「草薙さん」
鎌「俺の格好いいシーンが....!」
美「ばーか、その外見じゃ格好付かねえよ」
鎌「ひどいっすよー!」







十束さんが亡くなったあと、
まるで1日中夜みたいだった。



そんな俺たちを救ったのはまだ未成年の八田さん。



年齢に等しくない幼い笑顔は空気を変えた。





俺たちの小さな切り込み隊長は誰よりもチームを愛し、大切にしてくれた。




そんな天使を邪魔だと思うはずがない。










むしろ邪魔なのはあんたですよ、伏見さん。
















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ギャグだと思ったらシリアスだったww



しかも鎌美オチじゃね?





20121115

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