長編
□楔−3−
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注意、一気に話が飛びます。理由は今手元に原作がないためです。
元々聖戦に関与させるのは難しいと思っていたので、話自体に不都合はありませんが、後々若干変更する可能性があります。
ご了承ください(^_^;)
それでもOKな方はどうぞ↓
「大雨…水害が治まったと思ったら、今度は何なの!?」
(嫌な予感が止まらないっ、)
太陽が隠れる…、光が、闇に覆われる…。城戸邸の一室から空を見上げた紗月は、自らの身体を抱きしめ、震える身体を止めようとした。
崩れ落ちる膝、その衝撃で目を瞑ったその時、体に雷撃が落ちたかのような衝撃が奔った。
瞳に映るのは、現実ではなく、過去の記憶…。
数百年にも及ぶ膨大な記憶が流れ込み、紗月の頭を蝕んだ。
「あ、あぁあぁぁぁああぁああっ!!!」
(あ、たまが、ワレそぅ…)
生理的な涙が頬を伝い、ポトリと床に落ちた瞬間、パンッと何かがはじけ紗月の身体を暖かな風が包んだ。
風によって隣室の扉が開いた。
その先にあったのは一枚の絵…。
フラッと力を失った紗月の身体は重力に従い、床に倒れこんだ。うっすらと開いた目はその絵を見て、閉じられた。
(ごめんなさい…)
誰に向けられた謝罪だったのだろうか?
絵に描かれていたのは、ペルセフォネであった自分と、慈しんでくれた母デメテルの姿だった。