長編

□楔−3−
1ページ/5ページ

注意、一気に話が飛びます。理由は今手元に原作がないためです。
元々聖戦に関与させるのは難しいと思っていたので、話自体に不都合はありませんが、後々若干変更する可能性があります。
ご了承ください(^_^;)    
それでもOKな方はどうぞ↓










「大雨…水害が治まったと思ったら、今度は何なの!?」

(嫌な予感が止まらないっ、)

太陽が隠れる…、光が、闇に覆われる…。城戸邸の一室から空を見上げた紗月は、自らの身体を抱きしめ、震える身体を止めようとした。

崩れ落ちる膝、その衝撃で目を瞑ったその時、体に雷撃が落ちたかのような衝撃が奔った。

瞳に映るのは、現実ではなく、過去の記憶…。

数百年にも及ぶ膨大な記憶が流れ込み、紗月の頭を蝕んだ。

「あ、あぁあぁぁぁああぁああっ!!!」

(あ、たまが、ワレそぅ…)

生理的な涙が頬を伝い、ポトリと床に落ちた瞬間、パンッと何かがはじけ紗月の身体を暖かな風が包んだ。

風によって隣室の扉が開いた。

その先にあったのは一枚の絵…。

フラッと力を失った紗月の身体は重力に従い、床に倒れこんだ。うっすらと開いた目はその絵を見て、閉じられた。

(ごめんなさい…)

誰に向けられた謝罪だったのだろうか?

絵に描かれていたのは、ペルセフォネであった自分と、慈しんでくれた母デメテルの姿だった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ