夢小説入口∫異世界への扉∫

□第6の扉
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シンラの家は細長い構造になっているようで
1つの階には部屋が1つしかないようだ
トトトトっと勢いよく階段を3階分降りていく

「ひゃあああ〜シンラシンラぁ下見えない怖いこわいよぉ〜〜〜」

名無しさんが涙を浮かべながらシンラに抱きつくとシンラはそんな名無しさんの様子を楽しむように速度を上げる

トトトトトトト

『よっとっ到着♪さぁ女神様はここに座って』

シンラは椅子に名無しさんを座らせるとホカホカのスープを持ってくる

『それとコレは俺様特製♪ほっぺたが落ちるほど旨いぜ♪』

大きな皿に豪快に盛り付けられていたのは
これまた大きな魚の丸焼き
香ばしい匂いが名無しさんのお腹を刺激し、またグーーぅっとお腹の虫が鳴く

『さあさ、腹が減ってはなんとやらってな、いっぱい食べろよ〜♪』

シンラが満面の笑みですすめてくるので名無しさんは遠慮なくスープを手に取り1口飲む

「ゴクっ♪ん〜♪シンラっすっごく美味しい」

名無しさんも満面の笑みになり、2人はあっという間に食事を終えた

・・・この世界の料理私の口に合うみたい、よかった・・・

『ふわぁ〜食った食った、俺様はちょっと寝るけど、名無しさんも一緒に寝る?』

シンラが大欠伸をしながら言った

「えっと、私ちょっとお手洗いに行きたいな・・・///」

『女神様でもトイレ行くんだなw』

シンラがニヤニヤ笑いながら言う

『トイレは1個下の階だけど、お供いたしましょうか?』

丁寧にお辞儀をしてみせるシンラが本当に着いてきそうなので名無しさんが絶対ダメと断ると少し拗ねたような表情で踵を返した

『わかったよ、俺様はさっきの寝室で眠るから用事がすんだら名無しさんも来いよっ
あ〜外は危ないから出て行くなよ〜ふわぁぁ〜』

シンラは手をヒラヒラと振るとまた寝むそうに大欠伸をしながら階段を登って行った

・・・シンラには悪いけど・・・私はここに居るべきじゃないな・・・

名無しさんは1つ下の階で用事を済ますとそのまま階段を降りていく
玄関と思われる扉を開くと外はすっかり薄暗くなっていた

・・・シンラが外は危ないって言ってたけど・・・ミネアさんの研究所からもそんなに離れてないはずだから

名無しさんはそっとシンラの家を出た

「すごい!・・・シンラの家って、大きな木なんだ・・・」

外に出てみるとシンラの家は森の中の木にすっかり紛れてしまった
ドアを完全に閉めるともうどこから出てきたのかもわからないくらいだ

ガサガサっ

名無しさんは夕闇の中、森を進んでいく

・・・隠しトンネルの後でもあるかと思ったけど、暗いしシンラのことだからきっともう隠しちゃったんだろうな・・・

仕方なく勘を頼りに進んで行く名無しさん

「はあ、はあ・・・全然わかんないし・・・歩いても歩いても同じ景色・・・きゃっ!」

足場の悪い中ピンヒールで歩いていた名無しさんは木の根につまづき転んでしまった

「痛っ・・・」

膝小僧をすり剥き血が滲んでくる

ガサガサっ

「?」

ガサガサっシュルシュルっ

「きゃっ!! えっ! 何これ!?きゃあああああああああああああ!!!!」


名無しさんの足にさっきつまずいた木の根が絡まり付いてきたのだ

「え!!やだっ!」

どこからか、沢山の木の根のような、つる状の触手が名無しさんの身体に纏わりついてくる

「きゃっ!やめてっ!きゃあああ!!降ろしてっ!いやいやああああああ!!!!」

あっと言う間に両手両足を掴まれ身体を持ち上げられてしまう
触手の力は強く名無しさんが必死でもがいてもビクともしない

「え? 何きゃっ!いやぁあ!!気持ち悪い!・・・」

もがいている名無しさんの身体のいたるところに緑色の触手がにゅるにゅると迫ってきた
緑の触手は人間の指くらいの細さでやわらかくヌルヌルとした粘液に包まれている
触手はぬるっぬるっと名無しさんの身体を確かめるよに撫でていく
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