短編
□いつか、きっと
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最近、よく考えてしまうんだ
もし・・・
僕と彼女がもっと違う関係であったなら・・・
いや、正確には、違う関係になりたいんだけれどね
僕は彼女に、恋心と言うものを抱いている
最初に会った時は、技術的に素人だった彼女
でも、演技の練習をしている彼女と彼女のポケモンは楽しそうだった
− 何て楽しそうに演技をするんだろう・・・
そのがむしゃらで真っ直ぐな姿は、昔の僕の姿を見ているようで・・・
彼女の演技には、何処か人を惹き付けるものがあった
だからかな・・・
滅多に自分から・・・しかも女性に声をかけることなんてしない僕が彼女に声をかけた
でも、彼女にかけた言葉は僕の考えとは裏腹に、何故か挑発するように言ってしまった
「美しくないね」
普段の僕はこんな態度、ましてや、初対面の相手になんてしないのに・・・
それからというもの、コンテスト会場で彼女に会う度に、僕は彼女に挑発的な態度をとるようになった
そして、彼女のいろんな姿を見る度に、僕はいつの間にか彼女に惹かれて行ったんだ
しかし、現在の彼女と僕の間柄は“ライバル”
しかも、お互い旅をしているから、何処に居るのか分からない
そんな状況の中だけど、僕はそれでもいいと思っている
だって僕と彼女が目指すのは同じ場所だから
・・・だから、何時か必ず会えると信じている
それまでは、君の目標でいれるように
僕は高みを目指すよ
そしていつか、僕のこの想いを伝えるから・・・・
その時は−・・・
「ハルカ、 」
「 」
薔薇味ドルチェシュウハルWebアンソロジー様に提出させていただいた作品です。