短編
□私の初恋
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貴方がずっと好きでした。
あれから、5年の月日が流れ・・・
私は現在20歳になっていた。
あの日、貴方に言った言葉は嘘が1つだけあったのよ・・・
シュウ。
私は貴方のことを忘れたことなんてないの。
心の奥にはいつも貴方がいたわ。
あの日、貴方が告白してくれてすごく嬉しかったの。
いまさら言っても、遅いんだけどね・・・
・
・
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あの日、シュウに告白された私の気持ちをを彼は見透かしていたわ。
彼には私の気持ちなんてバレバレだったのよ。
ごめんなさい。
彼は自分から、結婚の話をなかったことにしてくれた。
そうして、彼は私の背中を押してくれた。
「僕のことはいいから、ハルカの好きな人の元へ行って・・・!!」
私は涙が止まらなかった。
私をすべて受け入れてくれた彼。
最後の最後まで私の我儘を叶えてくれて、ありがとう・・・
「僕は君が好きだったよ」
「私も貴方が好きだったわっ」
涙を流しながら、彼の思いにこたえる。
嗚呼、この人はなんて優しいんだろう・・・
ゆっくりと、互いを抱きしめそっと触れる程度のキスをした。
彼との最後のキス。