短編
□サヨウナラ 僕の初恋
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君に初めて会った時から僕は・・・
「君が好きだ」
勇気を出して、いつもどうりの態度で告白をした。
彼女と会って、もう数年が経った。
彼女も僕も、今ではトップコーディネートの仲間入りを果たしていた。
「今回のグランドフェスティバルで優勝したら、君に伝えようと思っていたんだ」
そう。とだけ返事をして、彼女は静かに言い放った。
「知ってたわ。貴方の思いも、薔薇の花言葉も全て・・・」
そこまで言うと、彼女は目を伏せた。
「でも、もう遅いのよっ!!私は貴方のその言葉をずっと待っていたのに!!」
涙を浮かべながら、必死で言う彼女。
「えぇ、喜んで。って昔の私なら絶対に言ったと思うわ。でも、もう遅いのよ。」
「どういうことだい・・・ハルカ」
「私ね、結婚するのよ。お見合いをした相手と。その人は私のすべてを受け入れてくれたわ。今は、私のかけがえのない人よ。」
なんだ・・・
「だからね。」
ハルカは何を言っているんだ・・・
「貴方の気持ちには」
この先は聞きたくない!!
「答えられないわ」
この瞬間、僕は目の前が真っ暗になった。
人生のすべてが終わってしまったようなそんな感覚さえ思えた。
「サヨウナラ。私が初めて恋をしたのは貴方だった。でも、もう遅いわ。だって、私は十分待ったもの。」
「待ってくれ!!ハルカ」
「もう、会うことはないと思うわ。」