短編

□君を待つ
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「僕はジョウトのコンテストに出るつもりだ」


あの日、貴方から告げられた言葉。


私はまだ、そんなこと全然決めてなかったのに、シュウは次の目的地をもう見つけている。


私は・・・

私はこのまま皆に甘えて旅をしていていいのかな・・・


「君が自分の手でポケモンを輝かせてくれるのを楽しみにしているよ」


そう言って、私に一輪の花を渡して彼は私に背を向けた。


「シュウ・・・」


そういえば、とさっきもらった花を見てみると、いつもの薔薇ではなく見たことがない花だった。


とりあえずこの花の花言葉を調べようと思い、かばんの中から前に買った花言葉の本をとりだした。


「・・・えーと、この花見たことがないから探すのが大変かも・・・」


パラパラと必死でページをめくっていると、ようやくこの花と同じ写真が載っているページを見つけた。


「見つけたかも!!えーと、この花は『ハナシノブ』って言うのね」


写真の下にある花言葉を見たとき、私はちょっとビックリしたけど嬉しくなった。


「シュウってば、こんなの口で言った方が早いかも」

顔には自然と笑みがこぼれた。


「ハルカー!!昼飯できたぞー」

「今行くー!!」

シュウ、私決めたわ。


― 私、1人でジョウトのコンテストに出ようと思うの!
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