短編
□Happy×Happy
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秘密基地で何時ものようにくつろいでいると、ふとカレンダーを見て、あたしは気がついた。
今日は9月20日。
あたしの生まれた日ったい。
そしてこの日は、アイツとの競争の最終日でもある。
Happy×Happy
−期限は『80日』
一年前のあたしのこの一言からすべては始まったんだ・・・
まぁ、途中からマグマ団・アクア団との激闘があって、それどころではなくなってしまったけれど。
でも彼もあたしも互いに無事、目的を達成する事ができ、結局引き分けに終わった。
あたしは、机の上に置いてある写真を手に取った。
「懐かしか・・・」
一年前のあたしとルビーの誕生日をまとめて祝ってもらった日に撮った写真だ。
あたしとルビーが真ん中に立たされ、父ちゃんやセンリさん、ルビーのママさんは後ろに並んだ。
しかしその写真を撮る際に、ルビーと口喧嘩を始めてしまったのだ。
親に宥められたが、機嫌が直らず互いにムスッとした顔で写ってしまった。
その時の事を思い出してしまい、笑えてくる。
「何一人でニヤついてるのさ。サファイア」
突然後ろから聞きなれた声が聞こえた。
振り向かなくても、声の主が誰だかわかるけれど。
「もう時間っやけ?」
先日先輩達が、あたしの為に誕生パーティを開いてくれると連絡をもらった。
それだけでも嬉しいのだが、夜はルビーの家でお祝いしてくれるらしい。
「いや、もう少しあるよ。でも一番最初に渡したかったからね」
はい。と差し出された袋を受け取る。
「開けてもよか?」
「いいよ」
了解を得たので、あたしはドキドキしながら袋を開けた。
中に入っていたのは・・・
「服・・・?」