短編

□First love
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「クリス・・・俺はお前が好きだ」

「・・・え?」




私には想い人が居る。



その彼は例えるなら・・・そう、太陽みたいな人。

その彼の周りには、沢山の人やポケモン達が集る。



私は所詮、その中の一人に過ぎない。


その事実が悲しくて、辛くて・・・

その時始めて気が付いたの。


私は彼に恋をしているんだって。



だから、正直こんな事を言う彼が信じられなかった。




「・・・冗談・・・でしょ?」


いつもの様に私をからかってるんだと思った。

でもそんな考えは、彼の顔を見て、一瞬で消えた。


だって彼の顔は真っ赤に染まっていたのだから・・・。

私が見ている事に気がついたのか、慌てて後ろを向いた。



そんな事をしても、此方から見える耳が真っ赤に染まっていた。


照れ隠しの為か、恥ずかしいのか。

吐き捨てるように彼は言った。


「冗談でこんな事、言う訳ねーだろーがっ」


でも・・・貴方は・・・

「女の子だったら誰でもいいんでしょう・・・」


この言葉を聞いた途端に、行き成りゴールドが振り返った。

とても驚いたような、呆れているような顔をして。

「はぁ?お前、何言って・・・」


惚けないでよっ・・・

「どうせ貴方は他の女の子にも、同じことを言っているんでしょう?」


あぁ、泣きそう・・・
何だか自分が情けなくて仕方がなかった。


「そんな訳ねーだろっ!!俺は他の誰でも無い、クリス、お前が好きなんだよっ」


あぁ、そんなこと言われたら、私は自惚れてしまってもいいの・・・?ゴールド・・・



私は彼の胸の中に飛び込んだ。

彼は行き成りの事でビックリした様子だったけど、きちんと私を受け止めてくれた。


「疑ってごめんなさい。私も貴方が好きよ・・・ゴールド」


彼は最初驚いていたが、直ぐに太陽のような笑顔を私に向けてた。

「しゃぁーーー!マジですっげー嬉しい!!」

そのまま彼はその大きな手で、私の体を抱きしめた。


彼は乱暴な手つきで私を包み込む。

でもそれは心地よく、私も彼を抱きしめ返した。



この幸せが続く事を祈っって・・・

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