短編
□結局は甘いらしい。
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「はぁ〜、雨はあんまり好きじゃなか・・・」
「いいんじゃない?たまには、家でゆっくりするのも」
今日は朝から雨が降っていたため、ルビーの家で過ごしていた。
外で動き回る方が好きなサファイアは、詰まらなさそうにしている。
その一方でルビーは、得意の裁縫をしていた。
「あたしは、外でバトルばする方が好きったい」
「相変らず野蛮なんだから、君は」
「んな!?あんたこそ、もっと外に出た方がいいったい!!」
「生憎、今日は雨が降っているよ」
それはそうやけど・・・と、口ごもるサファイア。
そんなサファイアを見て、ルビーは何を思ったのか、サファイアに近づき、そっと頬にキスをした。
「る、るるる、ルビー!!なんばしょっと!////」
「こんな雨の日はさ・・・こんな事もいいんじゃない?」
笑顔で詰め寄るルビーに対し、サファイアは後ずさる。
しかし、壁にぶつかり逃げ道を失った。
「せっかくの2人きりなのにさ、勿体無いじゃないか」
「ルビーっ///」
「それとも、嫌かい?こんな事は」
悲しそうな笑顔で、そんなこと言われたら、どうしようもない。
「そんな事なか!!」
あたしは結局、ルビーに対しては甘いらしい。
それほど彼に、惚れこんでいる証拠だ。
たまにはこんな日も、悪くないかもしれない。
「・・・じゃぁ、いいよね?サファイア」
「え!?」
前言撤回。やっぱりコイツは最低だ。