宝物

□リレー小説
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窓の外に広がる夜空。
夜の暗闇に浮かぶ色とりどりの灯り。

此処は摩天楼の最上階にある、夜景の眺めが素晴らしいラウンジだった。

カウンターに座って酒を飲んでいるのは二人。
一人は、まだ少し幼さを残した顔立ちで、少々華奢にも見える体付きをした金髪の少年。
もう一人は、吊り目がちの美形で、細身の体躯にすらりと伸びる手足、腰を越すほど長く綺麗な銀髪を持つ青年。

その二人以外に、この豪華なラウンジに人影は見当たらなかった。
バーテンなどの姿さえない。


「……今日は随分とキザな演出じゃねぇか」

「特別な日だし、これくらい当たり前じゃね?」

「つったって、記念日なんぞでこのホテルごと貸し切りってのはやりすぎだろぉ」


お前の金銭感覚はさっぱり理解できねぇ、と青年が頭を振る。

頭が振られるのに合わせて揺れて煌めく銀髪が綺麗だった。
少年はその銀髪に手を伸ばし、髪に口付ける。


「記念日もあるけど、今日は他にも特別なことがあるんだよ」

「あ゙ぁ?」


思い当たる節がない、とばかりに首をかしげる。
少年はそれを見て、何を言うでもなくただ笑んだ。
いぶかしげに青年が少年を睨め付けてもその表情が変化することはなく。
何を聞いても「時間がくれば分かる」の一点張りだった。





「時間だぜ」


唐突にそう言ったかと思うと、少年は青年の手を取って、硝子張りになっている壁面へと歩み寄った。


「なんだぁ?」

「いいから見てろって」


次の瞬間、窓の外の景色が闇に呑まれた。
停電かとも思ったが、どうやら違う。このホテルの電気はついたままだ。

どうなっているんだ、と青年が少年に視線を送るが、また笑うだけで何も言わない。
青年が睨むと、くいっと顎を動かして窓の外を見るように促す。
不服ながらも窓の外に視線をやると、ある光景が目に入った。


「あ゙…?」


暗闇に浮かんだ一点の光。
それが合図だったように、どんどん光が灯っていった。
やがてそれらが線となって繋がり、闇に文字を浮かびあがらせていく。
青年はその文字を目で追った。


「C、i…lo……」


浮かび上がった文字が合わさり、一つの文章となって現れる。
それを読みとるが早いか、みるみる青年の顔が紅潮していった。
それを見た少年はしてやったり顔でにやにや笑っている。
するり、と青年の指に淡く光る輪が填められた。


「受け取ってくれますか?お姫様」

「…上等だぁ。返せっつっても返してやんねぇからなぁ」


赤くなったままの顔でにやりと笑って。
仕返しでもしてやろうかと、腰を擦り付けた。


「わお。魅力的なお誘いで」

「はっ、食らい尽して根刮ぎ絞り取ってやるぜぇ」


恐い恐い、とおどけたように言いながら、少年が食い付くように口付ける。


「ん…っ、は」


腔内を貪られながら、青年が少年のズボンに手をかけた。
軽い金属音と布擦れの音を残して、ベルトを小器用に外す。


「ちょ、ここでスる気かよ。節操のねーお姫様」


そんなことを言いながらも、少年の手は青年の服をはだけさせていく。
しかも、はだけさせた服の間から手を差し入れ、胸の飾りを弄りだした。
更に、膝で下肢にも刺激を与える。


「は、あっ…うる、せ…ッ」


黙れとばかりに自ら口付けて、少年の口を塞ぐ。
驚いたように少し目を見開いたのを見て、満足気ににやりと笑った。


「この景色…ずっと、見てたいんだぁ」

「…嬉しいこと言ってくれんじゃん」


互いに笑みを交して。
もう一度、貪るように口を重ねた。





小さなレンズが、全てを撮してるのもしらないで。












$++++++++++++++++$


寸☆止☆王\^o^/
ここまできたんだったら最後までいけよっていう。鶏がでてしまった。
と言うか、お待たせしてすみません。ホンットすみません。
チャットしてからどんだけたってんだよってね。二週間ちょっとか。
しかも、最後の最後に変な伏線残してくっていうタチの悪さ。
あんなの気にしなくていいです。寧ろ全力でスルーして下さい。

この後、結婚式挙げようがハネムーンいこうが好きにしてやって下さい。
あ、因みに、暗闇に浮かんだのは、イタリア語で“Ci lo e vicino io in tutta la vita”
日本語だと、「一生俺の傍に居て」的な文章です。

では、ぐだくだなままロッカ様にバトンタッチ★




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