BLEACHのお部屋

□黒猫探検日記
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         『黒猫猫体験記』(前編)










俺様は黒猫のクロ。この瀞霊廷に住んでいる。
え?なんで住めるかって?

そんなの俺に聞くな。
製作者側の都合だろうよ。

ちょうどその日は満月。
散歩をするのには絶好の日だ。

俺様は散歩をするのがいつもの日課だ。
俺様はいつもの寝床を出て夜の瀞霊廷にくりだした。

屋根に昇り、月が出ている方角へ進んだ。
秋の風がとても心地よい。

今日は良い日なりそうだ。
足取りも軽くとある中庭に俺は降りた。

中庭はかなり手入れされていて草なんかも邪魔にならない程度に処理されていた。
ま、ほとんどそうだけどな。

だからここは絶好の住処なのだ。
適当な処に腰を下ろした。

今夜は絶好のコンディション。
ここでならゆっくり寝られそうだ。






*********








目が覚めたのはもう明け方だろうか。
あたりが少し明るかった。

あ〜よく寝た。

ガラっと奥の方で音がした。
どうやらまだ明け方なのに起きてきた奴がいるらしい。

ちっ良い気分だったのに。

悪いが俺様はそんじょそこらの猫じゃない。すぐに人間は俺に触りたがるが俺は触れるのが嫌いだ。
だから人間に寄られるのは好きじゃない。

…仕方ない、退散するか。

しかし、今日は運が悪かった。
ちょうど歩いてきた白い寝巻き姿をした女と目があってしまった。

「あ、猫だ。おいで、おいで。」

女は俺を見つけると手招きしてきた。
ふん、誰が行くかってーの。

俺はさっさとその場を立ち去ろうとした。
一歩足を出した瞬間、足に鈍い痛みを感じた。

いっ…たーーーーーーーーー!!!!!!

なんじゃこりゃ!?
なんでこんな所に罠が仕掛けてあるんだよ!!

俺を殺す気か!?
俺様がこんな罠に引っかかるなんて…なんて屈辱!!

うう…でも地味に痛い…。

「あら、大変!ごめんね。すぐ外すね。」

女は庭に降りて手際よく罠を外すと俺を抱き上げた。
本来なら近づくなと怒りたいところだが、ケガのせいで動けないうえ、痛い。

「不思議な子ね〜…どこから入ってきたの?野良猫よね?」

それはこっちのセリフだ。
不思議なのはお前だよ。

こんな時間に何やってたんだ?
女はそんな俺の気持ちを知ってか知らずか俺を抱きかかえたまま歩き始めた。

…ん?ちょっとまて。

なんで移動してるんだ?
助けたらな降ろせよ!!

つーか降ろせーーーーーーー!!!!!

俺の訴えなど聞こえているはずもなく、どこ吹く風と俺は女に誘拐…もとい、連れて行かれた。









これがコイツとの最初の出会いだった。






                                          〜前編・完〜
                 →中編に続くよ!
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