BLEACHのお部屋

□発熱
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         *発熱*




外の天気とは裏腹に今日は最悪だ。
まぶしい太陽がさんさんと降り注いでるのに私の気分はどしゃぶりだ。
朝からだるさと熱っぽさがあり、まさかと熱を計ったらおもいっきり風邪を引いていることがわかった。

休みはとったものの、朝から何も口にしていない。
いや、正確にはお腹は空いていても食べる気がまったくしない。

「…お腹すいたよー。」

そんなこと言っても誰にも聞こえるわけもなく無常にも時間がすぎていく。
そのうち眠くなってしまい、睡魔にしたがって眠った。



私が目を覚ました頃にはもうお昼になっていた。
さすがに空腹に我慢できず、起き上がってなにか作る事にした。

「こんな事なら乱菊さんに頼めばよかったかなぁ」

その手もありかもしれないが、忙しく働いている乱菊のことを考えれば無理はいえない。

こんな時、小さい頃の事を思い出す。風邪を引いて寝込んでいると、いつもなにかにつけ日番谷くんがそばにいた。

なんでいるの?と質問すると「うるせー」といいながらも看病してくれていた。
ふと日番谷くんの顔が浮かんだが本人がくるはずもない。

今日何度目かのため息をつくと布団から起き上がった。

コンコン
誰かがドアをノックする音が聞こえた。

「はーいどうぞー・・・。」

足元をふらつかせながらもドアを開けた。
そこには銀髪の少年がたっていた。

「ひ、日番谷くん?」

「おう。」

「どうしたの?仕事さぼってきたんでしょ。」

「おまえじゃあるまいしそんなわけあるか。風邪ひいてるんだろう?」

「へ?なんでしって…あ。乱菊さんから聞いたのか。」

病人なんだからさっさと入れと言われて日番谷を招き入れた。

「久しぶりだねー日番谷くんがうちを訪ねてくるなんて。」

「阿呆。どっかの誰かさんが風邪ひくからだろ。特別になんか作ってやるからおとなしくねてろよ。」

「ええ?…なんか妙に優しいね。今日は。」

「何だよ今日はって。ほら寝てろ。熱上がるぞ。」


布団にまた寝転ぶと日番谷はキッチンに姿をけした。
作業をしている日番谷を見て本物だとやっと実感がもてた。

しばらくすると良い匂いが部屋に充満してきた。
熱い鍋を慎重に私の枕元に持ってきた。

「食べれるか?」

いつもになく優しい日番谷くんにとまどったけどさすがに空腹はごまかせない。
見栄えもよく、食欲をさそうものだった。

「う、うん。いただきます。」

恐る恐る一口食べてみた。

「お…おいしい。」

「ほんとか?なんかふぬけた顔してるぞ。」

「ほ、ほんとだよ!!」


ものすごく以外だ。ものすごく以外だったけど上手かった。


「いつのまに料理なんて習ったの?」

「一人暮らししてたからな。自然に身に付いたんだよ。」

「へぇ〜…」

一緒に暮らした事があるとはいえ、そこには私の知らない日番谷くんがいた。

あの時はお互いまだぜんぜん子どもで、楽しく暮らしていた。
でも今は少しだけ大人になったシロちゃんがいる。

時が経つのは早いなあ…。としみじみ思い日番谷を見つめた。

「なんだよ。俺の顔になんかついてるか?」

「え?いや、なんでもないよ。」

私はあわてて目をそらした。なんだか今更ながらに気づいた自分が急に恥ずかしくなった。

「それ食ったら休めよ。」

「うん。……日番谷くん!」

「あ?」

「ありがとう。」

「たいした事してねぇよ」

私の頭をポンっとのっけると照れくさそうに片付けをし始めた。




あいからわず素直じゃないけど
大切な人とすごせたのだし。
たまには風邪を引くのも悪くないと思った。





言葉では言い表せないほどの感謝の気持ちをこめて。










+あとがき+
いや〜甘いですな。どっちかていうと日←雛ってかんじになりました。
文才のなさが見て取れるようにわかりますね。
あはは。(オイっ)
次は頑張ります!!

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