選択と道標 〜パラレルとリアル〜
□第1章:戦いの後の宴。
―――2016年 10月17日
「はぁあ・・・、気がついたらもう次の日じゃーん」
「日付を跨ぐほど苦戦するって、毎度のことじゃないの?」
3公演あったイベントが終了し、更には野島弟とその仲間から襲撃された皆川達は、ゲンナリしていた。
互いに譲れないものの為に命を懸けるのは分かるのだが、毎度毎度酷く疲労している時に襲うのは天晴れと言うべきか、アホと言うべきか。
「ふんっ。今回はまあ見逃してやるけど、今度こそお前らを―――」
「まだそんだけ言える元気があるなら、お前が死ぬか?」
「まさヤング止めなさいな、もうそんな元気ないでしょよ」
対危険人物捕縛用の縄で縛られた野島は、不服そうに頬を膨らませた。
今度こそ目的が果たせる!と思っていたのだろうが、状況が悪かった・・・。
開始直前、野島の仲間が本来の攻撃目標だった皆川ではなく、その横にいた高橋を誤って攻撃。
その時、傍にいた永井が“暴走”し、バッタバッタとなぎ倒していった。
現在、一人で多くの敵を叩き潰した永井は、高橋の怪我を“治癒”している。
「アテテ・・・、衝撃で足をちょっと挫いただけだけど、死ななくて良かったぁ」
「それでも心配しましたよぅっ!!ほんとにもうっ!!」
「・・・まさか、こんな簡単に計画が叩き潰されるとは思いもしなかった・・・」
「あんたが思った以上に【切り札】は増えてたみたいね」
そんなわけで、あれよあれよという間に深夜1時頃。
疲れきってはいるのだが、目を覚ました一同と共に盛り上がろうという話になった。
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