現実(リアル)と空想 〜 パラレル 〜 2
□第二章 Re:start 〜 決離 〜
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―――“約束”ってさ、相手を束縛するためだけにすることなのかな。
だったらそれって、虚しいよね・・・。
―――
2012年 1月4日 いや、1月5日
未だに正月気分が抜けないそんな日に、皆川達は仕事へと来ていた。
現在深夜12時過ぎ。外では珍しく粉雪が舞い降りていた。
「昌也昌也〜〜〜〜っ!!雪だよ雪っ!!」
「おいおい、あんまはしゃぐなよ恥ずかしいぞ」
「良いの良いの。どうせあまり人がいないし♪」
コートを着ている皆川は、嬉しそうにはしゃぐ。
雪もそうだが、小野坂と一緒にいること。
そして、新しく始まる番組に胸を弾ませていた。
ついこの間までOVA2期と最終シリーズを放送していたが、この度『新』として地上波に戻ってきた。
それが皆川にとったら、嬉しいことこの上なかった。
「あはは〜〜〜〜っ♪もうすっげーテンション上がるっ!」
「あんまランナーズハイになんなよ?疲れて寝るなよ?」
「分かってるって」
最初の頃は夜7時だったが、今は夜もかなり更けている。
左遷はされてしまったものの、それでも戻ってこられたことに嬉しさが込み上げる。
「―――あっ、もうそろそろ集合時間だし、急ごうぜ」
「うんっ!」
しかし今回、一つだけ前と違うところがある。
隣に、川上がいないことだった。