ジョジョ(スタプラ・承太郎etc)

□それは内緒の 続
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あの日からスタープラチナとの縁側デートはなくなってしまった。
夜にこそっと障子を開けてみるが誰もいない。
なんだかすっかり寂しくなってしまって小さくため息をついた。

「そんなにスタープラチナがいいのかよ」

視線を声の方へ向けてみると、縁側に出てタバコをふかしている承太郎がいた。
視線は外へ向いているのでわからないが拗ねているのだろう。

「毎日会ってたひとが急にいなくなると寂しいものよ」

ここにいるのもなんだからと私も縁側に出た。
今日も満天の星が輝いており、最初の日を思い出す。
承太郎の横に座るとじっーと見つめた。

「出せってか」

よくわかりましたと褒めて上げたいところだけど、承太郎はなかなかスタープラチナを出さない。

「心が狭いわよ、承太郎」
「…チッ」

スタープラチナと弟が呼ぶと彼はすっと出てきた。
承太郎の傍で私を見つめる。やはり似ているなと思った。

「似てる…」

そう呟くと承太郎はチラッと視線をスタープラチナに向けた。
もう一人弟ができたみたいね、と言ったらあり得ないと言う顔をする。
その間もこちらを見つめるスタープラチナに「おいで」と微笑んだ。
素直にこちらに来て私の傍に落ち着く。

「おーよしよし」
「犬じゃねえんだが」

それでもスタープラチナは嬉しく思ってくれているのか髪をなでさせてくれた。
代わりに頬にキスをしてくれてなんだか嬉しい。

「ゆうさ、素直に触れさせるなよ」
「あーら、いいじゃない減るもんじゃないし」

やれやれと瞼を閉じて呆れているかとおもったら、腰を掴まれて引き寄せられた。

「ほう、減らなきゃいいのか」

あ、スイッチ入れてしまったと思うのもつかの間。
すぐさま抱き寄せられていくつものキスが降り注ぐ。
柔らかい唇が触れるたびに激しさは増していく。

「こ、らぁ、…だぁ…めっ…んっ」

お構いなしの承太郎は私を喋らせようとしない。
流石にやり過ぎだと思ったので離れようとしたがそうはさせてくれなかった。

(力に勝てない…)

困ったことになったと思ったら、ぐいっと体が後ろに引っ張られた。

「えっ?」

しかし感触は誰かに抱きつかれたままだ。
目の前の腕を見るとそれはスタープラチナだった。

「なにしやがる…!」

承太郎の意思でもないらしい。
驚くように目を見開いてスタープラチナをみていた。

「助けてくれたの…?」

すると頷いたのか体が揺れた。
承太郎は眉を潜めてこの状況を考えているらしい。

「ありがとう。スタープラチナは優しいのね」
「俺のスタンドだ。ありえねえ…」

頭を撫でると嬉しそうにいっそう抱きついた。
そしてスタープラチナはさっきのを真似るかのように私と向かい合ってキスをした。

「んっ…ぁ…ふぁっ…」

頭がぼーっとする。
なぜか承太郎のように激しさはなくて、優しく味わうように舌を這わせたり、甘く噛み付いたり。

「いつまでやってんだオラァ」

また引き離される。
これでは二人で引っ張られたら私の体はちぎれてしまうだろう。
承太郎はかなりイライラしている様子でスタープラチナを睨んでいた。

「承太郎なら彼を自由にできるんでしょう」
「なぜか戻りやがらねえ」
「このまま二人で引っ張られたら私どうしようもできない」

スタープラチナはただ私をじっと見つめている。

「スタープラチナを好きにできるスタンドでも私持っちゃったのかな」
「やめてくれ」

今度は取られまいと私を強く抱きしめる。
まるで子供のような二人におかしてくてクスッと笑ってしまった。

「なに笑ってる」
「なんでも」

その後は二人の牽制で縁側デートは終わってしまった。
もう出さないと言われてしまって寂しい。
だけど、承太郎が寝ている時に出ていたのならまた会えるかもしれないと思ってみたりもした。
もちろん承太郎には言わないけれど。







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