しょーと
□雨桜
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透き通るような空気。
清々しい晴天。
心地好いそよ風に揺れる桜並木を僕はゆっくりと歩いた。
はらはらと舞う桜の花びらは雨の滴できらきらと光っている。
「チャンミン?」
「なんですか?」
「桜はね、
少しだけ濡れた方が綺麗なんだよ。」
ザアアア…
激しくふく風に散った桜の花びらが竜巻のように僕を襲う。
ぴとりと頬についた桜色の花びらは冷たかった。
散っていく桜。
何故か愛しい貴方に見えてきて、
「い、ぃゃ…消えないで」
.
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