book1


□熱い雪
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リクオは覆い被さっているつららと態勢を入れ替わった。

「つらら、今更文句の言いっこは無しだよ?」

「え?……んっ」

リクオは顔を近づけると、先ほどよりも深い口づけをした。
舌を絡ませ、貪るようなキス。

息が苦しくなってきてつららが呻くと離れた。

「リクオ様…いきなり大胆になりましたね」

「つららのせいだよ。必死に抑えていたのに、あんな表情見せるから」

そう言って微笑すると、今度は胸元をまさぐった。

「あっ…リクオ様、そこは…」

少し盛り上がった場所を見つけると、優しく撫でた。

「…んっ」

つららが色っぽい声を漏らすと、柔らかいそれを静かに揉みほぐす。
つららの顔を見れば、上気してはぁはぁと悩ましい声をあげている。

「痛くない?」

「はい…っ」

つららは身をよじって懸命に快楽に耐えている。

「ちょっと暑くなってきたんだ」

そう言うとリクオはつららの帯をゆるめ、するっと胸元へ手を入れた。

「はぁ…う…あぁっ!」

頂上のすっかり硬くなった所をつまんで軽く刺激する。
強弱をつけてやるとそれに合わせてつららも艶めかしく鳴いた。

「…ボクこういうの初めてなんだ。加減が分からないから痛かったら言ってね」

リクオが優しく言った。

「はい…でもリクオ様、とてもお上手ですよ」

「そう、よかった」

そう言うと、今度はつまんでいた場所を舌の先でチロチロと舐めだした。

「んんっ…!ぁん…だ…めっ」

そしてちゅぅと吸ってやるとさらに嬌声を上げる。

「はぁ…ん…リクオ様、気持ち…いいですっ」

「良かった。そう言ってもらえるとボクも嬉しいよ」

「あの…っ、私ばかりが気持ちよくなっては悪いので…その、リクオ様も気持ちよくなってください」

つららはリクオの下半身に手を伸ばすと服の上から優しく擦った。

「…うっ」

「こんなになられて…苦しいでしょう、待ってくださいね」

つららはリクオの帯をするりと抜き取ると、着流しを脱がせた。
そしてはちきれそうになった下半身を握り、静かにこすり始めた。

「…っ、つらら、あんまり早く動かさないで。我慢できなくなる…」

「我慢などしなくていいですよ。リクオ様が気持ちよくなってくだされば私は満足です…」

「はぁ…っ…そうはいかないよ。ボクはつららと一緒に気持ちよくなりたいんだ」

リクオは我慢の限界を感じてつららの手を離させた。

そしてつららの着物の隙間から濡れそぼった場所へ手を滑り込ませた。

「あっ…」

手を触れるとぬるっとした感触が伝わる。

「なんでだろう、身体は冷たいのにここだけ熱い」

「そんなこと言わないでください…恥ずかしいです」

つららは頬を染めているが、その顔は悦楽に浸っている表情だった。

「これならもう大丈夫だよね…?」

つららはこくりと頷いて目を閉じた。

リクオは下半身をその濡れそぼった場所にあてがい、少しずつ体を沈めた。

「あ…あぁぁっ…!」

「うっ…大丈夫?」

「はぁ…だ、大丈夫ですっ…」

目をきつく閉じ、とても大丈夫なようには見えない。

「ごめん、ゆっくり行くから…」

そう言って、時間をかけて埋めていった。

「…大丈夫?全部入ったよ」

「…はい、そんなに気を使われなくても平気ですよ」

「だめだよ、つららが辛いのはボクも辛い。少しずつ動かすからね」

そう言ってゆっくり動き始める。
最初は痛がっていたつららだったが、次第に苦悶の声から嬌声へと変わっていった。

「はぁ…はぁ…っ…リクオ様っ…」

「痛くなくなってきたんだね、良かった…」

「はいっ…気持ち…いいですっ…ぁんっ」

「へへっ、ボクも…はぁっ…そろそろやばいよ」

「んっ…私もですっ…ふぁ…あっ…あぁっ」

そこには、普段の可愛らしいつららからは想像できない、口から涎を垂らし快楽を貪る女の姿があった



そのギャップにさらに興奮したリクオはぶるっと体を震わせる。

「そろそろ…出すよっ…!もう限界だ」

「私ももうだめですっ!ぁっぁっ…」

その時つららが唯一熱をもつ場所をきゅうっと締め上げた。

その収縮に促されるようにリクオもその中に白濁を吐き出した。

「はぁっ…はぁ…」

「リクオ様…とても…よかったです」

息を切らすつららのピンク色に染まった頬にちゅっと口づけする。

「つららもとても、よかったよ」

「大好きです、リクオ様…」

「ボクも大好きだよ。ていうか…大丈夫?熱すぎて火傷してない?」

「大丈夫です、でも…心は熱すぎて溶けてしまいました」

そう言っていつものように可愛らしく笑う。そんなつららに再び口づけを落とす。

「…んっ…」

口と口が離れるとその間に銀色の糸が引いて切れた。

「…リクオ様」

つららはリクオに寄り添って呟いた。

「何?」

「これから…どうされるおつもりですか?」

「あぁ…もちろん皆にはちゃんと言うよ。そもそもつららは嘘が下手だからね…秘密にはできないよ」

「もう、リクオ様まで!」

「ははは。まぁ、みんな分かってくれるよ。分かってくれないならボクは三代目をやめる」

「ええっ!それはなりません!」

「冗談だよ、そんな無責任なことはできない。でも、必ず納得させるさ」

「リクオ様…」

「大体、じいちゃんも父さんも人間と交わったんだ。側近と交わるくらい…大したことじゃないだろ?



「もう…」

つららはまた顔を染めて俯いた。

「安心して。ボクがつららを守るから」

「え…」

つららはその時、かつて幼いリクオに言われた言葉を思い出した。

『ボクがつららを守るんだ』

「ふふっ」


「つらら?何がおかしいの?」

「いえ…昔も同じことを言われたなぁと思いまして」

「?」

「リクオ様、私も未来永劫お側にいますからね」


そう言うと、再び軽く口づけをした。







数日後、二人のことは屋敷中に広まったが誰一人として反対はしなかったという。


「まぁ…二人が鈍感なだけで周りはみんな分かってたのよねぇ」

毛倡妓がぼそっと呟いた。

 

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