K-ON!! Lost A Day
□第三話「ライヴ、合宿、顧問」
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アイツらを待つ間、マイクの設置をして時間を潰したけれど慣れた事は早くに終わってしまい、手持ちぶさたになってしまった。
そのまま、椅子に座って待っていても良かったんだがタバコを吸っていないと思い、窓際に立ち、念のため秋山さんに確認を取ってからタバコに火を灯す。
思い切り肺に紫煙を流し込み、吐き出す。
ふわりと舞うそれは部室となりつつあるここに留まる事無く外へと流れていった。
そうして、丁度一本吸い終えたと同時に待ち人である三人がやってきた。
「理由を聞かせてもらう。」
来て早々、口を開いたのは大佑。
そう言いながらもメールで伝えておいた俺のギターを持ってきているあたり、ヤル気なんだろう
。
「早かったな。理由は簡単、ヤれと言われてヤらないのは音楽人として名折れだろう?」
「それはそうだが…」
「取り敢えず、彼女達が最初のオーディエンスだね。」
冷静に返してきたのは霧弥。
小さな筒状のバックを肩に掛け、相も変わらず涼しげだ。
「ま、良いじゃん?ヤろうぜ!!」
「英嗣…汗だくなのにハツラツとするな、鬱陶しい。」
「ちょ!!ひでぇ!!あ、唯ちゃんやっほー♪」
で、気楽に唯に手を振ったヤツが英嗣。
特に言うことがないのはコイツだから。
なんで説明じみた事をしてんだか…
「律…今からお望み通り聴かせてやる。ただし、ギャラはAnother Faceの事を黙っておく事。いいな?」
「ひゃ、ひゃい!!」
「晴、怯えてるから。」
怯える必要はないと思うんだが…
まぁいい。メンバーが揃った事だし、ちゃっちゃとヤってしまおう。