明歌華鬼


□第九夜
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沖「てことで〜
バレました♪」


あの後土方さんの部屋に沖田さんを筆頭に私と倖君で向かった


室内にいる土方さんに一応一声かけ、沖田さんがなかに入り、私達が後ろ手に障子を閉めると先程の台詞をいい放った



土「何がとういうことで、だ 俺は全く何も聞いてねぇぞ
報告なら最初っから事細かにいえ」


土方さんは眉間にシワを寄せながら動かしていた筆を一旦置き、こちらを振り向いていった



まぁそうだよね

多分 私達の面子で大体は予想してるんだろうけど



沖「いやぁ 土方さんはいろんなとこに山崎くん忍ばせてるから
すでにもう知ってるかと」

ハハハと沖田さんは笑いながら土方さんを見た


土「私情に山崎を忍ばせる分けねぇだろが
それに今山崎は桝屋に着いてるだろ

いいからさっさと報告とやらをしろ
お前らの面子で何となくならわかるが、
用がねぇんならとっとと出てけ」


土方は沖田の相手に疲れたようにうんざりした顔で筆を手に持ち、書類に目を通し始めた


沖「あれ?土方さんなんか疲れてます?というか何となくわかってるからいいじゃないですか報告しなくても」

沖田さんはニヤニヤした笑みで土方さんを見た


土「お前が疲れさすような事ばっか言うからだろう
いいからお前は出てけ
報告なら折原達から聞く」



土方さんはしっしっと手を降って沖田さんに出てけと施した



てか 長すぎるよ
土方さんの部屋に入ってから何分経ってんの?
私達ずっと立ちっぱなしだよ

倖君も少しめんどくさそうな顔してる
だよね めんどいよね
もうそっとこの部屋抜け出しちゃダメかなぁ

倖「「ハァ」」


私がため息をついたら隣からも疲れたようなため息が聞こえた

ふとその声の元を見ると倖君も私を見ていた

目があったらにこっと笑った

「っ////」

ドキッ

ちょ、なに私赤くなってるの!!
ドキッてなにドキッて!!!


彌帆は顔を赤くさせワタワタと自分の世界に入り込んでいた


それを倖はニコニコと穏やかに笑って見ていた

(なんだろ? なぜだかムカつく…)

土方と言い争いをしていた沖田は自分以外の男を見て赤くなってる彌帆に気がついた

(?彌帆ちゃん?)

沖田は今の自分の気持ちがなにかわからず
黙って彌帆を見続けた


(こいつ もしかして…)

そんな沖田を見て土方は沖田自身がわからない気持ちに気づいたようだった

(総司が折原に惚れたか…
というか報告はいつになったら聞けるんだ?)

土方は完全自分達の世界に入り込んでいる三人を頬杖をつきながら眺めていた
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