明歌華鬼
□第六夜
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「斎藤さんのいう通りです
わたしたちは血に飢える新選組隊士を確かに見ました」
彌帆が言った途端新選組幹部たちの目が警戒に変わった
沖「ふ、あははははははは
キミってバカ?そんな素直に言っちゃうとは思わなかったなぁ」
土「お前、見たことを認めるんだな」
「えぇ 認めます
ですが殺されるつもりは全くありません」
土「お前新選組幹部を前にしてここから逃げ切れると思ってんのか?」
土方さんは眉間のしわと殺気をさらに増やし、彌帆達をにらみつけた
「(こわっ(泣))」
娜津は土方の強まった殺気に怯え、目じりに目立たない程度の涙を溜めばれないように俯き、袴をギュッと掴んだ
(注 娜津は泣き虫なんです 男らしさにあこがれ、装ってるだけだったり?(笑)
「娜津。‹ギッ›」
光は娜津の頭を撫でつつ、幹部たちに鋭い殺気を向けたものの、前もって主たちに言いつけられていた命令を思い出し、その場にとどまった
氷達は主達の「何があっても動くな」という命令のため動けず、自分達の主が殺気を向けられている様を黙って見ていた
「(娜津もうちょっとだから我慢して)いいえ いくら私たちでもこれだけの幹部の方たちを前にして、勝てるはずありません‹ニコ›」
「「「「???」」」」
土「逃げる気も殺される気もないとは、お前何を考えている?」
「まぁまぁそんなに殺気を強めずに、まず私たちの話を聞いてくれませんか?
あなた達にとっても悪い話ではないですよ
それに厄介な問題が話を聞くだけで、解決します‹ニコ›」
幹部達は彌帆の脅えた様子のない凜とした声と姿、その場のピリピリとした空気にゴクリと唾を飲み込んだ
土「<チラッ>」
近「<コクッ>」
私が言い放ったあと土方さんが近藤さんに目配せをし、近藤さんはそれに頷いた
土「いいだろう 話せ」