明歌華鬼


□第二夜
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「彌帆声がしたのこっちの方だったよね!?」



「うん!
こっちのはずだけど!!」


全然姿が見えない!!


このままじゃ千鶴が!!


その時体を誰かに包まれた感覚がした直後足から地面が離れた



「何!?」


娜津の方を見るとさっきの抱きついていた男の人に抱き抱えられていた



ってことは…


「氷!?」


氷「彌帆様
勝手にいなくならないでください
寿命が縮むかと思いましたよ」




彼はハァと息をつくと
私を抱き締める力を強くした





「氷鈴華さん
今こうしてる暇ないの!!
早く あの声のした所へ!!」




氷「なりません
彌帆様を危険にさらすことはできません」



「…っそれでも私は行く!!」



私はそういうと氷の腕の中で暴れた
高所恐怖症の癖にこのとき不思議と怖いという感情はなかった




小柄な体つきをしていても力はやはり男性でなかなか離してくれない



氷「ちょ 暴れないでください!
っ うわっ 落ちます!落ちちゃいます‼


…たくっ わかりました
わかりましたってば


行けばいいんでしょ?行けば

…ハァ


その代わり 絶対に私から離れないで下さいよ?」


氷鈴華さんは真剣な顔で私を見た


「約束するよ
だから早く、悲鳴の聞こえたところへ!」

 
氷「約束ですよ
光 行くぞ」

氷鈴華さんはため息混じりに言うと、娜津を抱えた男の人が近づいてきた


この人達双子かな?



二人ともイケメンだなぁ



光?「…何処に」



氷鈴華さんに向かって光…さんの少し高めの声がボソッと聞こえた


氷「先ほど 悲鳴の聞こえた所だ


彌帆様方がご用があるらしい」


光さんはそれを聞くと、娜津の顔をじっと見つめ、
氷鈴華さんに顔を向けてコクリと頷いた



その瞬間

二人は私たちを姫抱きにするとすごいスピードで飛び始めた
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